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平成二十一年は新型インフルエンザの大流行があり騒然とした年でした。今年(平成二十二年)は新型インフルエンザの流行はさほどなく、A香港型インフルエンザとB型インフルエンザが流行すると予想されています。インフルエンザ予防のため、ワクチン接種を受けておくことが一番大切です。
インフルエンザにかかったら、一般の風邪とは違って、突然の高熱、さむけ、全身倦怠感、頭痛、手足の痛みなど多彩な症状が出てきます。そのような症状に気付いたら、すみやかにかかりつけ医を受診してください。早期診断法として、鼻汁の迅速検査で診断することができます。ただし、発症直後の検査では陰性となる場合があるので注意が必要です。インフルエンザと診断され、早期に治療を開始すれば、症状を軽く済ませることができます。最近の治療薬には内服薬、吸入薬、点滴薬があり、年齢、症状などに応じて選択されます。
早期に診断され、早期の治療が開始されてもかかり始めの一~二日間ほどは高熱などの症状があり、辛い思いをすることがあります。自宅で安静にし、水分を充分に補給するように心がけてください。かかりつけ医から指示された日に受診して、合併症を起こしていないか診てもらいましょう。元気がなくなった、何度も吐く、咳がひどくて眠れない、意味不明な言動を繰り返すなど、いつもと違うと思ったら早目に受診するようにしてください。また痙攣をおこしたら、すぐ病院に行くようにしましょう。
(諫早市・はらだ小児科医院 原田 豊:健康一口メモ(25) テレホンサービス原稿集2012年、
長崎県保険協会発行、ホームページ) |
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インフルエンザは自然に治る病気です。しかし、後遺症が残ったり、亡くなることもあります。インフルエンザで重症になるのは肺炎と脳症になったときです。肺炎になるのは、高齢の方が多いのですが、新型インフルエンザの流行では、若い人が肺炎になりました。その中でも喘息の人が多く、熱が出てから一日二日で肺炎になり入院しました。ふつうのインフルエンザでは細菌の二次的な感染で肺炎になります。インフルエンザで熱が続いて咳がひどいときは肺炎になっているかもしれません。肺炎になると呼吸が早くなり、息苦しくなります。ひどくなると顔色も悪くなってきます。原因になる細菌は肺炎球菌が多いのですが、肺炎球菌は予防接種である程度防ぐことができます。肺炎球菌の予防接種についてはかかりつけの医師にご相談ください。
脳症になると脳が腫れて脳の働きが悪くなり、異常な行動をしたり、意味不明の言葉をいったりします。インフルエンザでは脳症とは別に熱のために異常な行動がみられます。これは専門的には熱譫妄(ねつせんもう)といわれますが、脳症の始まりと熱譫妄とは区別できません。また、痙攣の後に意識がもどらないときも脳症の可能性があります。脳症が疑われるときは入院する必要がありますので、早目に医療機関を受診してください。
重症にならないようにインフルエンザワクチンの予防接種をぜひ受けてください。
(諫早市・おの小児科医院 小野 靖彦:健康一口メモ(25) テレホンサービス原稿集2012年、
長崎県保険協会発行、ホームページ) |
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黄砂は中国やモンゴルの砂漠地帯で大気中に舞い上がり、偏西風で東に運ばれ、韓国や日本に落ちてきます。近年、砂漠地帯の広がりなどから、日本で観察される黄砂の地域が拡大し、黄砂の観察される日数の増加や大気中の濃度が高くなっています。また、黄砂の粒子には中国工業地帯で発生した大気汚染物質や一部には細菌やカビが含まれています。近年、黄砂による呼吸困難やアレルギーの健康被害が報告されるようになり、社会的関心が高まっています。
黄砂の多い時期、特に二月から四月にかけては、スギやヒノキ花粉症の時期と重なります。黄砂は、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどの花粉症の鼻炎の症状を悪化させます。アレルギー性鼻炎を持っている方の約七割で症状が強くなることが報告されています。また、動物実験で黄砂がスギ花粉症を悪化させることが確かめられています。鼻炎の症状以外にはのどのイガイガや咳、眼のかゆみなどの症状がみられます。
黄砂による健康被害の予防には。黄砂が予想される日には外出を控えたり、マスクを着用するなどの対策が必要です。現在、 気象庁から黄砂情報がインターネット上に公開されていますので、現在の黄砂の分布や今後四日間の黄砂予測を知ることができます。黄砂による鼻炎症状の悪化には、花粉症の治療を続けるとこが効果的です。
もし、黄砂の多い日にくしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどの鼻炎症状があった場合は、耳鼻咽喉科に相談されることをお勧めしたします。
(長崎市・重野耳鼻咽喉科めまい・難聴クリニック 重野浩一郎:健康一口メモ(25) テレホンサービス原稿集2012年、
長崎県保険協会発行、ホームページ) |
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★インフルエンザに特有の症状はありません。以下のようなことがあれば、インフルエンザかも知れないと思って医療機関を受診しましょう。
1)臨床症状
(1)発熱:無熱や微熱のこともありますが、38~40℃を超える高熱が出ます。高熱が1日中続くこともありますし、朝が高熱、昼平熱、夕方から再び高熱となることもあります。
発熱してすぐに検査しても、インフルエンザと診断できないことが大多数です。呼吸困難、非常にきつい(だるい、全身倦怠感)、異常行動や異常言動が目立つ等がない場合には、1日くらい経過してから医療機関を受診してねらった方がいろんな意味で「効果的」です。
(2)倦怠感:少し体がきついだけの時もありますが、体がだるして寝てられない。食欲が全くない。トイレにも行けない等といこうもあります。
(3)関節痛と筋肉痛:普通の風邪に比べて、腰痛や下肢の筋肉痛が目立つようです。
(4)吐気と嘔吐:他の風邪でもみられますが、新型インフルエンザの方が季節性インフルエンザよりは高頻度と言われています。頻回に吐いて、下痢や腹痛を伴う場合には、早めに受診しましょう。OS-1やソリタT2顆粒の方がポカリスエットやアクエリアスより塩分濃度が高いので、吸収されやすいと言われています。
(5)けいれん:熱性もよく起こします。他に髄膜炎や脳炎・脳症始まりののこともあります。
2)周囲の状況
保育園、幼稚園、学校のクラス、家族、登下校仲間、部活仲間や職場等にインフルエンザに罹った人が数人以上いる場合。
潜伏期間は2~4日、長くみて発症前~発病後7日間です。その間にインフルエンザ患者に接触があった場合(インフルエンザ濃厚接触者)には、インフルエンザに既に罹っている疑いがかなり濃厚です。発熱したたげで、夜間緊急に医療機関を受診する必要はありません。解熱剤がないとか、ポンタールやボルタレン坐薬しか持っていない場合((これらを使用すると子どもでは脳炎・脳症に罹りやすくなる)には、夜間で診察します。
インフルエンザの流行期には、どの医師にも疲労が蓄積しています。できるだけ夜間・休日受診を控えましょう。時間外や休日診療は本来緊急性の高い人のためにもうけられた制度でずか、昨今の権利意識のせいで、誰でも・いつでも・最高の医療が受けられるのが当然という風潮がふります(コンビニ医療)。「権利」は重要ですが、医療崩壊を招かないための1人一人ができる「義務もある」と私は思います。
☆まとめると、発熱からの時間がある程度経過している(発熱直後より半日、できれば1日経過してから検査を受ける方がよい)、体のきつさだるさが「いつもの風邪」と違う、周囲でインフルエンザが流行している。このような場合には、インフルエンザを疑って医療機関を受診して下さい。
※検査の必要性は医師に任せて下さい。学校、保育園や幼稚園のために検査するものではなく、検査も結構つらいものです。本当に必要な人のため、必要な時のために検査キットを大切しましょう。以前も検査キットが不足したことがあります。 |
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案内
A)インフルエンザ特集2
B)ワクチンコーナー
1)ロタリックス
2)不活化ポリオワクチン
3)インフルエンザワクチン
4)子宮頸がんワクチン
5)ヒブワクチン
6)小児用肺炎球菌ワクチン
7)その他の予防接種
F)ポリオ特集
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<検査を受ける前に>
1)周囲の状況からインフルエンザが強く疑われる場合:検査しないで、すぐ治療を開始することをお勧めします。
兄弟、家族や仲の良い友達がインフルエンザに罹ったばかりで、本人も発熱し、体がなんとなくだるくなってきた等。
2)検査の必要性:学校、幼稚園や保育園から検査を勧められても、私は必要性が全くない場合には、検査しません。決して学校、幼稚園や保育園のため検査にする訳ではありません!
3)説明と同意:説明を読んで、聞いて、納得してから検査を受けて下さい。
<検査が陽性の時の判断>
1)病気の場合:早期の陽性率は1~20%以下。
6~48時間経過しても約80%です。何時間待っても陽性率は100%にはなりません。
2)擬陽性:病気でないのに陽性に出ることがありす。1)と2)は迅速診断キットだけでは区別できません。臨床症状で判断するのが普通です。抗体検査やウィルス培養とい方法もありますが、時間と費用がかかるので、一般的ではありません。
擬陽性の頻度は5%程度と報告されています。臨床的にも区別できない場合には、そののま陽性として治療します。
3)季節性と新型との区別:迅速診断キットでは区別できません。抗体やウィルス培養では区別できます。タミフル、リレンザやイナビルなどの治療薬はどちらにも効くのが、臨床的には区別の必要はありません。
※ただし、シメントレルは季節性に効きますが、新型には無効です。
4)判定までの時間:通常は8~15分で陽性か陰性かの判定をします。早く陽性と分かれば、その時点で治療、合併症や異常行動・異常言動などについて説明します。
※中には15分過ぎてから「陽性」と出ることもあります。
<検査が陰性の時の判断>
1)病気がひどくない場合:検査のタイミングが早すぎると1回目の検査が陰性と出て、2回目の検査で陽性な場合もあります。検査のタイミングとしは、発熱から6時間以上できれば、半日~24時間あけた方がよい。
☆2回目の検査をする時の欠点
(1)痛いので、2回目の検査を非常に嫌がることが多い。
(2)検査キットが不足するので、必要な時に検査を受けられない人が出ることがある。
(3)無用な検査のために、無意識だが、医療費を上げてしまっている。
2)インフルエンザでない場合:突発性発疹、急性扁桃炎、肺炎、川崎病、麻疹やアデノウィルス感染症等でも高熱が続きます。必要な場合には、区別のための外来検査や入院の上の精密検査が必要な場合もあります。
3擬陰性:検査では陰性だか、臨床的にはインフルエンザと判定する場合。抗体検査やウィルス培養で確認する方法もあるが、一般的ではない。
高熱のためにもうろうとしている、筋肉痛がひどい、体が非常にだるい、食欲が全然ない等。周囲の状況と本人の臨床症状で「インフルエンザ」と判定した場合には、治療をお勧めします。
※補足)
1)鼻からの検査なので、鼻血を出すことがあります。ティシュを詰めて、圧迫すると止まります。
2)検査自体、結構痛いものです。寿司のワサビが鼻にツーンとくるのに似ていると表現する人もいます。
3)検査は何度も繰り返せないので、熱があっても元気な人は6時間以上、できましたら、半日から1日様子を自宅で様子を見ましょう。 |
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C)良くある子供の病気
1)ロタウィルス性急性胃腸炎
2)マイコプラズマ感染症
3)その他の感染症
D)大人の病気
E)事故の予防 |
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★以下の薬は季節性インフルエンザ(A型、B型)と 新型(豚型)にも有効です。
☆以前に、タミフルと異常行動の関係がとりざたされましたが、異常行動は、インフルエンザに罹っただけでも見られます。
タミフル以外の薬を使用していても見られますので、要注意!
※シンメトレルは季節性のA型のみにしか効かないので、ほとんど使用されなくなりました。
1)タミフルドライシロップ(内服薬)・・1歳以上に適応あり。1回体重当り2mgを朝・夕食後に内服する。これを5日間続ける。
インフルエンザウィルスをやっつけて、耐性ウィルスを増やさないためでもあるので、症状が軽快したからといって途中で勝手に中止してはいけません。
※1歳未満の場合には、副反応が出やすいので、原則禁止。ただし、副作用より利益の方が多いと医師が判断する場合には使用可能です。
大人だったら、1回2.5gを朝・夕2回(1日5g)を5日間となります。体重20kgの子だったら、1回1.3gを朝・夕2回(1日2.6g)を5日間となります。
※タミフルには少し苦みがあります。そのため、牛乳、ヨーグルト、チョコレート、バニラアイスなどに混ぜて与えてみて下さい。また、チョコレートをいったん溶かし、タミフルドライシロップの一回分ずつと混ぜて冷凍で固まらせから食べさせる方法もあります。
2)タミフルカプセル(内服薬)・・体重35kg以上の子どもや成人が対象。1回1カプセルを1日2回朝・夕食後に内服する。これを5日間続けます。
3)リレンザ(吸入薬)・・1回2吸入を1日2回、5日間続けます。吸入薬なので、小学生くらいからは使用できると思います。
内服が得意でない子には、5~6歳でも練習器具で試してみる方法もあります。
4)イナビル(吸入薬)・・平成22年の10月頃から使用可能になりました。1回だけで治療が完結するのが一番の利点です。治療費も他の薬と比べると、やや高価です(表1)。
※以下のような問題点もあります。
a)息止めができなくてボトルの中に息を吹き込むと、中の薬を吹き出してしまう。
b)吸う孔が小さいので、かなりの陰圧(吸う力)が必要。例えれば、細いストローで水を飲むようなもの。太いストローなら小さい子ではできるが、細いストローで吸うのは難しい。
c)吸入が終了したボトルを分解してみると、大人でもかなり残薬がある。子どもでは、5~6歳くらいの小さい子では上手に吸えていないことがわかります。
よって、10歳前後でないと上手にできないと思われます。
5)ラピアクタ(注射製剤)・・抗インフルエンザ薬の内服や吸入ができない人や、より重症者に使えます。平成22年春より使用可能となっています。小児にも2010年10月から使用可能。生後4カ月から!
薬 の 見 本
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| タミフルドライシロップ |
タミフルカプセル |
リレンザ |
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| イナビル |
ラピアクタ |
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表1:抗インフルエンザ薬の薬価の比較
| 薬 品 名 |
薬代総額 |
3割 |
安さ |
難易度 |
| タミフルドライシロップ 1日5.0gを5日分 |
5,930円 |
1,779円 |
6 |
易しい |
| タミフルドライシロップ 1日2.6gを5日分 |
3,084円 |
925円 |
2 |
易しい |
| タミフルカプセル 5日分 |
3,091円 |
927円 |
3 |
易しい |
| リレンザ 5日分 |
3,374円 |
1,012円 |
4 |
やや難 |
| イナビル1キット(10歳未満) 1回分 |
2,080円 |
624円 |
1 |
難しい |
| イナビル2キット(10歳以上) 1回分 |
4,161円 |
1,248円 |
5 |
やや難 |
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1)合併症
熱性けいれん、急性気管支炎、急性胃腸炎、急性中耳炎などがよくみられます。
その他に、筋痛症、肺炎、心筋炎、脳炎・脳症やライ症候群など命にかかわる重篤な合併症を引き起こします。くれぐれもインフルエンザを甘くみてはいけません!
反対に熱性けいれんを見たら、冬場だったら、インフルエンザを疑ってすぐ検査すべきです。異常行動や異常言動がみられたら、すぐ医療機関にご相談下さい。
2)インフルエンザと診断されたら、すぐすべきこと!
a)登園・登校禁止:職場、学校、保育園、幼稚園などにインフルエンザのために「しばらく行けない」と報告する。
b)以下の標準予防策を実施する。
c)指定された治療薬をきちんと最後まで使用しましょう。
d)指定の再診日には、必ず受診しましょう。
3)標準予防策
a)マスク:2~3歳以上の子には着用させる。周囲の者もできるだけマスクをして、
感染者から2m以上離れる。患者がマスクをするとインフルエンザをうつしにくくなり、周囲の人がマスクすると周囲の人もインフルエンザにより罹りにくくなります。
b)隔離:祖父母宅に預けるなど。食事やテレビなども別々の部屋でする方がより良い。1歳未満児、受験生、妊婦、65歳の人や基礎疾患のある人にできるだけ感染させないようにする。
c)手洗い:咳やくしゃみでインフルエンザウィルスが手に付くので、接触感染を減らすためにも、こまめに手を洗いましょう。
d)うがい:確実な予防法ではないが、試みても良い方法だと私は思います。
4)その他の方法
a)加湿:インフルエンザウィルスは高温・多湿に弱いので、加湿しましょう。
b)カテキン:お茶、紅茶やカテキン入り飴などに含まれるカテキンがインフルエンザウィルスに効きます。うがい、お茶や紅茶わいつもより多めに飲んでみましょう。
5)インフルエンザの経過
a)順調な場合:2~3日以内に解熱します。1日解熱していれば、入浴可能。
指定された再診日に受診しましょう。勝手な自己判断は止めて医師の指示に従った下さい。
まる2日間解熱していて、医師の許可が出れば、登園・登校・出社できます。
この根拠は、「学校保健法」に基づいています。
※最近、「保育所における感染症対策ガイドライン」が厚生省から出ています。
インターネットで「保育所における感染症対策ガイドライン」で検索できますが、かなりのページ数があります。
それによると、解熱後三日間は自宅安静となっています。
今後は保育園や幼稚園は、「保育所における感染症対策ガイドライン」が根拠となると思われます。
b)合併症や異常行動・異常言動が見られる場合:注意深い経過観察や入院治療が必要な場合が増えますので、こまめに医師に相談しましょう。
※高熱時やインフルエンザに罹っただけでも異常行動や異常言動は見られます。
タミフルだけでなく、他の抗インフルエンザ薬使用中にも見られます。 |
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| ⑤インフルエンザに伴う異常行動・異常言動 24.02.01 |
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※異常行動や異常言動については、以下のように分類されています。
A)事故につながったり、他人に危害を与える可能性がある異常行動
①自分が知らないうちに、靴を履いて外に出ていた。外に飛び出し、小川に飛び込もうとした。高い所から飛び降りようとした。
②夜間に、包丁を持って母親を襲おうとした。
B)幻視・幻覚・感覚の混乱
①存在しないものが見えている様子:ついていないテレビを見て、「猫が来る」「お花が見える」。
②居るはずがない家族、親戚、友人や知人等が居ると言う。
③目の前にある物が見えない様子:側にいるのに、「ママ近くに来て」と話す。
④よく知っている人を間違える:父親を「お姉ちゃん」と言う。
⑤身体の感覚が正しく認識できない:突然、「回る回るよ」と叫ぶ。
⑥自分のいる状況が把握できない:病院に行く準備をしているのに、公園に行くと言う。
C)うわごと・歌を唄う・無意味な動き
①状況にそぐわない言葉を言う:知っている単語を意味なく繰り返す。
②普段と違う不自然な話し方をする:大人の敬語を使い、「~でございます」と言う。
③話す内容がばらばらでで、筋道が通った会話ができない。
④話そうとすると、言葉が出ない:お母さんと言えず、「あーうー」と奇声を上げる。
⑤大声で叫ぶ、奇声を上げる。
⑥突然、歌を唄う。おかしな唄い方をする。
⑦無意味な動きをする:舌を何度も出す。おかしなしぐさを繰り返す。
D)おびえ・恐怖・怒る・泣きだす・笑う・無表情・無反応
①理由もなく怯える:「こわい」と叫ぶ。
②何でもないものに怯える:窓ガラスにうつる「ささいなもの」に怯える。
③異常に怖がる:医師、看護師や知らない人を怖がる。ひきこもり。怖そうにガタガタ震える。
④理由もなく泣く、泣き叫ぶ、泣きわめく。
⑤理由もなく怒る、暴れる:押え切れないほどの力で暴れる。
⑥理由もなく笑う、ニヤリと笑う、高笑い:甲高い声でわめきだす。
⑦無表情、無反応:喜怒哀楽の表情がない。反応が鈍い。視点が定まらない。
E)何でも口に入れてしまう
①何でも口に入れてしまう:自分の指を、「ハムだ」と言いかじる。点滴の添え木をしゃぶる。
②上記以外何でも口に入れてしまうような異常行動。 |
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はじめに
日本では、1999年にザナミビル(タミフル)が、2000年にオセルタミビル(リレンザ)が、インフルエンザウィルス患者に使用可能となった。インフルエンザ様症状を示す患者には迅速抗原検査を行い、インフルエンザ抗原陽性患者のほとんどにノミラミニダーゼ阻害薬(NAIs、タミフルやリレンザもこの範疇の薬の1つ)による治療が行われるようになっている。
2009-2010シーズンではパンデミックインフルエンザA(H1N1)2009(H1N1/09)の感染患者は2,070万人にのぼったが、死亡者数は198人であった。さらにハイリスクである妊婦の死亡者の報告はなく、人工呼吸管理を要する妊婦の報告もなかった。疫学調査が行われている世界の国々のうち、日本では発症者に対する死亡率が最も低かった(<0.001%,198人/2,070万人)。
2009-2010シーズンではインフルエンザ患者は日本人人口の16%(2,070万人/1億2,800万人)であったが、59%(1,220万人/2,070万人)が15歳未満であった。他国と比較すると、小児患者数は多いが、14歳未満死亡数38人、19歳未満死亡数41人と小児死亡数は著しく低い。2004~2008年の5年間での日本人小児のインフルエンザウィルスによる平均死亡率は14歳未満31人/年、19歳未満34人/年であるため、N1H1/09による小児死亡数は増加していない。
一方、他国ではH1N1/09ハンデミックの間、小児患者の死亡数は増加している。たとえば、アメリカ合衆国では、小児死亡者数は著明に増加しており、推定死亡者数の中央値が1,280人であった。この数字は季節性インフルエンザより少なくとも数倍高い。
この日本での死亡率の低さは、おえそらく2000年以来、NAIsの早期投与が一般的に行われるようになったことによる。H1N1/09流行期間中は、NAIsの早期投与が以前よりもさらに広く、徹底して行われるようになった。たとえばSugayaらの報告ではH1N1/09感染により入院した小児1,000人の検討では、NAIs(主としてタミフル)は1,000人中984人(98.4%)に使用されていた。より詳細な得られた667人を検討すると、593人(88.9%)が発症から48時間以内、とくに466人(69.9%)は発症から24時間以内にNAIsによる治療が開始されていた。
インフルエンザウィルス肺炎の重症化への進行は、典型例には発症から4~5日後である。日本ではNAIsの早期投与がなされているため、インフルエンザウィルス肺炎の重症化への進行を抑え、結果的に死亡率が少なくなったと考えられる。インフルエンザの重症化予防という点で、適切に抗インフルエンザ薬を使用することは、非常に重要なことである。
Ⅰ日本における抗インフルエンザ薬の使用
タミフルとリレンザに加え、ラニナビル(イナビル)と静脈注射薬であるペラミビル(ラピアクタ)が新しく採用され、2010-2011シーズンでは4つのNAIsが病院や診療所にて広く使用されるようになった。
東京の5病院での2010年12月~2011年2月でのノイラミニダーゼ阻害薬(NAIs)の処方薬の内訳である。成人と小児を含めた処方数は1,835人で(Sugayaの調査)、タミフル(68%)、リレンザ(14%)、イナビル(14%)、ラピアクタ(4%)であった。
a)タミフル
1歳未満の児への用法・用量は確立していない。10歳代に対するタミフルの使用を差し控えるように指示されているが、異常行動は、タミフルだげてなく、リレンザや治療薬のない患者においても報告されている。
b)リレンザ
4歳以下の児への安全性は確立していない。適切に吸入できると診断された例のみ投与する。インフルエンザウィルス感染により気道過敏性が亢進する可能性があり、気管支喘息および閉塞性肺疾患例では投与の際注意する。
c)イナビル
適切に吸入できると診断された児であれば投与可能である。リレンザ同様、インフルエンザウィルス感染により気道過敏性が亢進する可能性があり、気管支喘息および閉塞性肺疾患例では投与の際注意する。
イナビルのもっとも大きな特徴は、長時間作用型であるため初日に単回吸入のみの治療という点である。コンプライアンスの点から、吸入可能な年齢では第一選択薬となりうる。
d)ラピアクタ
もっとも大きな特徴は注射薬であり他の薬剤とは投与経路が異なること。また長時間作用型である点である。この特徴から、吸入や経口投与のむできないハイリスク患者には第一選択薬として使用すべきである。しかしながらインフルエンザ脳症での投与量は確立されていない。
(本田喜子 石和田稔彦:小児科12,Vol.52 No.13,2011 p1907-1913) |
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