★小児用肺炎球菌ワクチン

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 小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチン
 細菌性髄膜炎のほとんどは、5歳未満の乳幼児がかかります。特に、2歳未満が約80%、1歳未満が約50%を占めます。


 生後6カ月〜1歳未満になると急激に罹患率がアップします!

 
そのためには、生後6カ月までにできるだけ3回接種を完了することが望ましい。

 平成23年の3月に小児用肺炎球菌とヒブワクチンが一時中止になりました。調査の結果、a群(小児用肺炎球菌とヒブワクチンの予防接種を受けた人達)とb群(小児用肺炎球菌とヒブワクチンの予防接種を受けなかった人達)では、死亡率や死亡理由に差はありませんでした。
 また、小児用肺炎球菌とヒブワクチンの同時を受けても、発熱、発赤や死亡率などを増悪させるという事実はなく、安全に同時接種を行えるということが分かりました。諸外国での調査結果でも、同様のことが報告されています。
 1月・2月に比べて、4月以降に小児用肺炎球菌やヒブワクチンを受ける人は半分くらいに減っている印象があります。肺炎球菌やインフルエンザ菌は小さい子ほど、重症な感染症(肺炎、敗血症、細菌性髄膜炎、中耳炎など)を引き起こしやすいので、できるだけ早目の接種お勧め致します。
 ※ヒブワクチンや小児用肺炎球菌を実施している国では、重症な感染症(肺炎、敗血症、細菌性髄膜炎、中耳炎など)の頻度が極端に減少しています。
 ワクチンの歴史全体に言えることですが、現在までにいろんな病気がワクチンによって駆逐されたり、軽減されてきました。そのために、マスコミは副反応を強調し過ぎの傾向があります。副反応をこのまま、野放しにしていいとは言いいませんが、ワクチンの有難味をもう少し、考えてワクチン接種を90〜100%に近付けるように各自が自覚して欲しいと思います。 
子どもの肺炎球菌ワクチン 

Q1)肺炎球菌ってなに?
A1)
肺炎球菌は、多くの子どもの鼻やのどにいる、身近な菌です。ふだんはおとなしくしていますが、子ども体力や抵抗力が落ちた時などに、いつもは菌がいないところに入り込んで、いろいろな病気'感染症)を引き起こします。

Q2)感染するとどうなるの?
A2)
細菌性髄膜炎、敗血症、肺炎や中耳炎などを起こします。

@細菌性髄膜炎・・・脳や脊髄をおっている髄膜に菌が侵入して炎症を起こします。
日本では、毎年約200人の子どもが肺炎球菌による髄膜炎にかかり、うち1/3くらいが、命
を奪われたり、重い障害が残ったりしている。

A敗血症
・・・血液の中に菌が入り込むこと。放っておくと、血液中の菌がいろいろな臓器にうつり、
髄膜炎などの重い病気を引き起こす心配がある。

B肺炎
・・・肺炎球菌という名の通り、肺炎の原因になる。症状が重く、入院が必要になることもある。

C中耳炎・・・カゼなとで抵抗力が落ちた時に、耳の奥に感染し、炎症を起こす。
肺炎球菌が原因の中耳炎は、何度も繰り返し、治りにくいことがある。

※このほかにも、副鼻腔炎(蓄膿症)、骨髄炎、関節炎なども起こします。

Q3)小児用肺炎球菌ワクチンってどんなもの?
A3)
細菌性髄膜炎など、肺炎球菌による重い感染症を予防する、子ども用のワクチンです。

Q4)小児用肺炎球菌ワクチンで予防できる病気は?

A4)
肺炎球菌による髄膜炎や菌血症、菌血症を伴う肺炎など。これらの病気を予防するために接種します。
 2000年から定期接種しているアメリカでは、ワクチンで予防できる肺炎球菌による重い感染症が98%減りました。

Q5)小児用肺炎球菌ワクチンの接種する時期は?

A5)
生後2カ月以上から9歳以下まで接種できます。肺炎球菌による髄膜炎は約半数が0歳代でかかり、それ以降は年齢とともに少なくなりますが、5歳くらいまでは危険年齢です(5歳を過ぎての発症もあります)。
 2カ月になったらなるべく早く接種しましよう。
 標準的な接種スケジュール
1)生後2〜6カ月1回目接種⇒27日間以上の間隔で2回目⇒27日間以上の間隔で3回目
⇒60日間以上の間隔で生後12〜15か月頃に4回目の接種
※3回目までの接種は1歳未満に行う

2)生後7〜11カ月:1回目接種⇒27日間以上の間隔で2回
⇒60日間以上の間隔で生後12〜15か月頃に3回目の接種

3)1歳〜2歳未満1回目接種⇒60日間以上の間隔で2回目の接種

4)2歳以上10歳未満1回接種

Q6)小児用肺炎球菌ワクチンの世界での接種状況は?
A6)
12年前に発売されて以来、世界中の子どもたちに接種されています。現在、世界の約100か国で接種され、うち45か国では定期接種されています。

Q7)小児用肺炎球菌ワクチンの副反応は?
A7)
ワクチンを接種した後に、発熱や接種部位の腫れなどの副反応が起こる頻度は、ほかのワクチンと同じ程度です。
◇肺炎球菌感染症についてー2011年2月2日増補改訂版ー(横浜市衛生研究所)  
★小児用肺炎球菌ワクチン(商品名=ペレベナー)
<対象者> 生後2カ月以上10歳未満
<接種目的> 肺炎球菌による中耳炎、肺炎、敗血症、髄膜炎の予防。
<接種回数>
 1)接種開始が生後2カ月以上6カ月未満児⇒通常27日以上の間隔で3回接種し、60日間以上の間隔で生後12〜15カ月頃に
  もう1回接種します。
 2)接種開始が生後7カ月以上11カ月未満児⇒通常27日以上の間隔で2回接種し、60日間以上の間隔で生後12カ月頃にもう1回接種します。
 3)接種開始が生後1歳以上2歳未満児⇒1回接種後、60日間以上の間隔でもう1回接種します。
 4)接種開始が生後2歳以上9歳未満児⇒通常1回だけ接種します。
<接種費用>島原市在住の人で2カ月以上5歳未満の人は、平成23年1月1日以降の接種は自己負担が無料となります。5歳以上10歳未満の人は、1回当り11,267円です。南島原市と雲仙市も無料になりました。

 平成24年3月31日までは無料です。それ以降も無料のまま、継続されることを希望しています。 
ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチンの有効性と安全性 
 平成23年9月28日(水曜日)に諫早市で、鹿児島大学小児科講師の「西 順一郎」の先生の上の演題での講演がありました。「鹿児島スタディ」と言われる「ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンが使用される前までの髄膜炎の数と原因を後方視的に、ワクチンが使用されてからは同様に前方視的に研究し、分析されました。
1)ヒブ(インフルエンザb型)の感染症
 小児の3〜5%が保菌しており、保育園なと゛で伝播が起きている。髄膜炎(69%)、喉頭咽頭炎(8%)、蜂巣炎(7%)、敗血症(6%)、肺炎(6%)などを起こす。
2)肺炎球菌感染症
 小児の20〜40%、成人の10%が鼻咽腔 に保菌している。5歳未満人口10万人当たりの罹患率は以下の通りです。髄膜炎(2.8)、敗血症(30.9)、肺炎(1,970)。
3)小児用肺炎球菌ワクチン
 七つの血清型に対するワクチン(PCV7)が使用されてから、ワクチンに入っている血清型の髄膜炎は減り始めた。代わって、ワクチンに入っていない血清型の19Aが増え始めている。そのため、13の血清型を含むPCV13が日本でも治験が開始されました。アメリカでは、既に実用化しています。
4)ヒブワクチン
 ヒブワクチンが使用されてから、インフルエンザ菌b型(ヒブ)による髄膜炎は激減している。
5)ヒブワクチンの有害事象(対象11,197)
 有害事象なし(99.3%)、39度以上の発熱57(0.5%)、全身の発疹・じんましん11(0.1%)、前腕に及ぶ局所の異常腫脹5(0.04%)、その他入院を要する病気2(肺炎とインフルエンザだった)、けいれんなどの神経症状(突発性発疹による熱性けいれんだった)。重篤な有害事象はみられなかった。
6)小児用肺炎球菌ワクチンの有害事象(3,051)
 有害事象なし(99.1%)、39度以上の発熱28(0.9%)、全身の発疹・じんましん3(0.1%)、前腕に及ぶ局所の異常腫脹1(0.03%)、その他入院を要する病気1(急性咽頭炎だった)。重篤な有害事象はみられなかった。
7)同時接種と有害事象
  単独接種 同時接種  
ヒブ 
11,197
31/5,662
(0.55%) 
45/5,535
(0.81%) 
P=0.11
PCV7
3,051
11/1,246
(0.88%) 
 17/1,805
(0.94%)
P=0.98
 本研究では、対象とした重篤な有害事象と同時接種には統計学的な有意な関連は認められませんでした。
8)ヒブワクチンの抗体価の推移
 ヒブワクチンにつていて、日本での治験での抗体価の推移をみてみると、3回接種後に半年くらいで抗体を調べると感染予防閾値より低下している。追加接種すると、感染予防閾値を超える。
 追加接種をする時期を3回目から半年後くらいが良いのではないか?
 また、アメリカでは対象年齢が12カ月〜14カ月までは2回となっている。小児用肺炎球菌ワクチンと同様に日本でも2回接種にした方が良いのではないか?