火山ガスか山火事か!? - 清水教授『油断大敵』、平成新山の山腹に"赤い炎" -

 6日午後7時すぎ、「平成新山に赤いものが見える」と、南島原消防署布津分署から島原市に通報があった。

 同日夜は、深江町の旧大野木場小学校周辺や山の寺地区などにパトカーや消防車も緊急出動するなど、深更まで慌しい雰囲気に包まれた。

 7 日にヘリで上空から視察し、赤いものが見えたとされる場所の写真を見た九州大学大学院地震火山観測研究センターの清水洋教授は山肌に残った焦げあと、 周囲に火山ガスが噴出したあとが残っていないこと、地震の発生などが確認されていない - ことから「山火事の可能性が高い」との見解を示す一方で、「火山ガ スの可能性も否定できない」と断定的な表現を避けた。

 7日になっ て、太田一也同大名誉教授、酒井好県島原振興局長、吉岡島原市長らが県の防災ヘリで、国交省雲仙復興事務所の秦耕二所長らは別のヘリで上空か ら火山ガスと山火事の双方を想定して視察した。場所は平成新山の山頂から見て南東側に位置する「島ノ峰」(標高1,050 - 1,100メートル)と呼ばれ、4,000 - 6,000年前の溶岩ドームだった場所で、ところどころ植生がある。

 今のところ、同センターが火山性微動などのデータを集めるため普賢岳一帯に設置している地震計や傾斜計に変化は見られないなど、紛らわしい状況から、この日、関係者の見解は二転三転した。

  はじめは、「島ノ峰上部にある溶岩ドームの表層から火山ガスが漏れ、高温のガスである可能性」(清水教授)が示されたが、赤松谷川から問題の場所を撮影 した写真に焦げたあとと思われる箇所が残っていたことに加え、「火山ガスならば噴き出た穴や割れ目があるはず。それがないのは不自然」(清水教授)などの 点から山火事の見方を強めた。

 今後、「安定した状態で煙が出続けるのであれば、火山ガスの可能性」、「延焼するようであれば火災」という両面から同センターなど関係機関は監視を続けてゆく。現在、煙は弱まり、二筋が上がっている程度だ。
[2006/11/8:島原新聞]


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