資料館の沿革

 

盤歴史資料館は、昭和62年8月、瑞雲山本光寺の所蔵管理する旧島原藩主松平家ゆかりの歴史的史料を末永く後世に伝え、且つ広く一般に公開する目的で設立されました。

当館に収蔵されている史料は、主に瑞雲山本光寺に伝承されていた史料と明治時代以降に収集された史料(廃藩置県以後、全国各地に散逸していた松平家の史料を瑞雲山本光寺三十四世黙翁仙定大和尚と三十五世文翁秀賢大和尚の父子二代に渡って収集したもの)の二系統によって構成されています。

当館のコレクションは徳川一門の名家深溝松平家に纏わる民間コレクションとしては最大級のものであり、特に、城郭図、海図、日本全図などの古地図・絵図類の質の高さと豊富さは研究者の間でも夙に有名です。                

常盤歴史資料館の開館以来、一時的な休館(雲仙普賢岳の噴火災害に伴う半年間の休館)を除き、数多くの入館者を御迎えし島原市の観光名所として親しまれて参りました。この間、常設展示展の他に京都特別展等の特別展を開催する一方、文化庁による重要文化財本調査・島原市文化財調査等の公的調査や当資料館独自の資料整理及び修復保存等の事業を実施しております。

現在、常盤歴史資料館は長崎県博物館協会及び九州博物館協議会の加盟博物館として、展示方法の質的改善・収蔵史料の維持管理・文化財保護の啓蒙活動等に取り組んでいます。

                                  常盤歴史資料館館長 片 山 弘 賢 九拝