今後も一層の指導・協力を - 島原市教育委員会表彰式 -

 教育やスポーツ、青少年健全育成などに貢献した教育功労者を顕彰する本年度の「島原市教育委員会表彰式」が29日、市議会議場で行われた。

 ことしの受賞者は前島原二中育友会会長の大野友道氏ら育友会や教職員、スポーツ少年団指導者、市体育指導委員、中学校部活動外部指導者の計24人。

 表彰式には佐藤利宗・教育委員長をはじめ、来賓として吉岡市長、安藤市議会議長、教育関係者などが出席し、佐藤委員長から受賞者一人ひとりに表彰状が手渡された。

 佐藤委員長は「日ごろから忙しい中で長年にわたり、優れた指導力と愛情をもって学校教育や社会教育、健全育成、スポーツの振興に献身的に尽力された崇高な取り組みに敬意を表する。今後も一層のご指導、ご協力をお願いしたい」などと式辞。

 受賞者を代表して吉田多恵子さんが「栄えある表彰をいただき、身に余る光栄。私たちはそれぞれの立場で微力ながら尽くしてきたつもりだが、これを機にさらに精進し、本市の教育振興に少しでもお役に立ちたい」と、決意を新たに謝辞を述べた。

[2006/11/30:島原新聞]

 
有効18,846人 - 定数削減の署名縦覧始まる -

 島原市選挙管理委員会は28日、市議定数「20人」に削減を目指す「島原市民連合会」(会長=片山兼秀氏)が地方自治法に基づく直接請求に向け集めた署名の審査を終了し、有効署名18,846人分の縦覧を29日から始めた。

 同連合会が14日提出した署名の総数は最終的に20,575人だったが、選挙人名簿未登録者など無効が1,729人で、有効署名は18,846人。条例改正の直接請求には有権者の50分の1(9月2日現在819人)で足りるが、これをはるかに超えた。

 縦覧は同選管事務局で土・日も含め12月5日まで(時間は午前8時三十分~午後5時)。異議申し立てがあった場合は必要な手続きを経て同選管で署名数を確定し請求代表者に返付、代表者はそれをもって本請求する。

 請求代表者の一人、片山会長(76)は「議会としてもこの署名数を重く受け止め、自浄作用を発揮してほしい」と語った。

[2006/11/30:島原新聞]

 
北川石橋、高島回向堂を - 文化財保護審議会が視察 -

 島原市文化財保護審議会の平成18年度第1回会合が28日、「森岳公民館であり、改訂版冊子『島原市の文化財』の編集などについて意見を交わした。

 「文化財の保存および活用に関する事項について調査審議をおこなう」同審議会は、規定により7人の委員で構成。合併に伴い、有明地区からも2人が加わった。

 市教育委員会(宮?金助教育長)は今回、「新たに確認された」北川に架かる国道251号の石橋、このほど全面改修が成った高島観音回向堂、それに合併に伴う旧有明町指定の文化財の取り扱いなどを議案として提出。会議に先立ち北川橋と回向堂の現地を視察した。

 このうち石橋については、国道の拡張によってその姿がさらに見えにくくなる予定で、「記録を取って残すべき」。「昔の道を伝える証言者であり、保存すべき」など、双方の意見が出された。

 一方、「護持会から要望があった」高島観音回向堂に関しては、「建物も往時の観音造りの姿をそのまま残している」、「200年前の災害を生きた教訓として伝える遺構」として指定の方向で一致したが、「建物・備品等の所有者(本光寺)の同意を事前に得る必要がある」と認識。また、冊子『島原市の文化財』改訂版は、「旧有明町指定分を加え」、「指定順から種目ごとに(並び替えて)編集し、年表も加えたい」。「指定遺物(文化財)の現況を確認する意味で、巡回視察をしたい」などの意見が出された。

[2006/11/30:島原新聞]

 
なぜ必要か男女共同参画 - これからは世界同一で、人間しか資源のない日本 -

 島原市主催の平成18年度男女共同参画社会づくり講演会が26日(日)、島原文化会館中ホールであり、婦人問題・高齢化問題評論家の樋口恵子東京家政大学名誉教授が「これからの女と男のいい関係」と題して講演した。後援=島原市男女共同参画推進懇話会・同教育委員会。

  島原市は平成17年3月、同市男女共同参画推進懇話会の提言を踏まえ、島原市男女共同参画計画を策定。「ともに築く耀き豊かな島原生活」の将来像を掲げ活 動に取り組んでいる。これより先、国は平成11年、男女共同社会基本法を制定。昨年には5カ年計画が更新され、第二次がスタートした。その際、「ジェン ダー」(社会的性差)の用語をめぐり論争が交わされたことは周知の通り。新しい基本計画では「ジェンダー・フリー」という用語を使用して性差を否定するの は、「国民が求める男女共同参画とは異なる」とし、児童生徒の発達段階を踏まえない男女同室着替え、男女混合騎馬戦なども「極めて非常識」であると明記さ れた。

 樋口氏はこの日、同基本法の制定に至る経緯と、〈前文〉にうたわれた「男女が社会の対等な構成員として…自己の意志によって社会 のあらゆる活動に参画し…ともに責任を全うする社会を築く」といった基本精神を述べながら、第二次五ヵ年計画更新の際の逸話などを紹介。「異論もいろいろ 出たが、全体として進む方向に進んでいるという感じ。(何故なら)女性にいいようにしようとする運動が、結果的に男性にとってもいい社会になって来ている (からだ)」と、これまで男性中心に考えられてきた「防災活動」などを例に、「光の部分」を強調した。

 また、「何故、男女共同参画が必 要か」と して、「国際社会では(世界)同一のルールで対処しなければならない。日本は人間しか資源はないので、社会に貢献する人をつくるべき」などとその理由を説 明。「日本の近代化は、明治維新の四民平等、大戦後の民主主義思想とそれに係わる農地解放によって成されてきた。今はこれに続く変革期であり、それは個々 人の個性を伸ばすことによって可能だ」と、同運動の歴史的位置づけを試みた。

 いま国内には、いじめによる自殺や、その背景にあるとされ る家庭の 絆の希薄化、心の成長の問題。結婚しない男女の増加、出生率の低下(少子化)など山積している。樋口氏はそれらに関しては「陰の部分」として敢えて言及は なかったものの、これらの諸問題と同運動とをどのように関連させ、解決を図っていくのか、国民の関心はそこにも注がれている。「あらゆる人びとが仲良く手 を取り合って生きる社会」を作るため、「男女平等、男女同権、女性の自立」を制度として確立していく男女共同参画運動そのものを考えさせられる講演会で あった。

[2006/11/29:島原新聞]

 
有明ひまわり基金法律事務所 - 島原市にもう1つ開設、所長に女性弁護士の齊田氏 -

 島原市内で2番目となる弁護士常駐型の公設事務所「有明ひまわり基金法律事務所」が28日、同市今川町の大手門ビル5階に開設され、女性弁護士の齊田紀子氏(33)が初代所長として就任した。

 弁護士の過疎地域対策として日本弁護士連合会会員が積み立てた基金をもとに、全国各地に設置されている公設事務所。同市では「島原ひまわり基金法律事務所」が平成15年2月、同市中町の大手ビル3階に開設され、初代所長の金昌宏氏から引き継いだ八木義明氏がことし2月に就任した。しかし、多忙な一公設事務所では人口約16万人の島原半島の需要に応えることは困難な状況にあり、関係機関の肝いりで新たに設置されたもの。全国で73番目。市内に2か所の公設事務所設置は全国的にも珍しい、という。

 開所式はホテル南風楼で行われ、日本弁護士連合会の川副正敏副会長、九州弁護士会連合会の河西龍太郎理事長、県弁護士会の水上正博会長らが出席し、齊田弁護士と調印。関係者はそれぞれ「地域の需要に応えるため設置された、例が少ない2か所目の公設事務所」、「ゼロ・ワン問題は九州では一通り解決し、これが新たな一歩だ」などと祝辞を述べ、門出を祝った。

 石川県金沢市出身の齊田氏は高校3年で法曹の道を志し、一橋大学法学部を卒業。アルバイトをしながら平成14年、司法試験に見事合格した。司法研修所に翌15年入所した齊田氏は弁護士過疎問題に関心を寄せ、公設事務所に多くの弁護士を送り出した実績があるウェール法律事務所(第二東京弁護士会)に二年間勤務、過疎地域への赴任を前提に民事・刑事事件の幅広い業務で研鑽を積んだ。また、同弁護士会の刑事弁護委員会、司法修習委員会などの委員としても活躍した。

 就任にあたり齊田所長は「目標の一つだったので嬉しい。島原は自然が素晴らしく、魚など食べ物も美味しい。出身地と似ており、文字通り水があうところ。ここで生活しながら、地元の皆さんのお役に立てれば - 。敷居の低い事務所を目指していきたい」などと抱負を語った。

[2006/11/29:島原新聞]

 
災害時の弱者支援など - 半島3市を対象に会議 -

 災害弱者の避難支援などを目的に県は27日、島原半島3市を対象とした「県南圏域地域会議」を島原市役所で開催し、地域ネットワークの再構築などについて福祉関係団体の代表者らと話し合った。

  少子高齢化の進展や市町村合併、社会保障制度改革など社会の枠組みが大きく変化する中、県福祉保健総合計画の基本理念で目標の?地域づくり?を進めるた め、地域における「助け合い・支え合い」の仕組みの再構築を図ろうと、県内八地域で開催している?福祉版タウンミーティング?。

 会合には県をはじめ島原、雲仙、南島原の3市の福祉関係機関、社会福祉協議会、身障者協会、民生委員児童委員協議会、各種福祉団体の代表など約五十人が出席し、「災害時の要援護者の避難支援」、「障害者自立支援法」、「介護保険法」について話し合った。

  県福祉保健部の西司次長は市町村合併や地方分権の進展など地域会議開催に至った経緯等を説明し、「現場の意見を県政に反映させていきたい。災害時における 要援護者支援のため、地域でネットワークの構築に向け取り組んでほしい。実際に動けるシステムとなるよう、個人情報をどの段階まで下すかについてもそれぞ れ検討してほしい」などと述べた。

 参加者からは「災害弱者を守る避難支援計画を作るため、各福祉団体から行政や消防に名簿を提供するこ とは必要では」、「災害弱者の支援には、情報を把握している自主防災会での捉え方が最適」、「個人情報が乱用されてはならないが、運用を緩和して地域を守 ることは素晴らしい取り組みだ」などと、個人情報との絡みでも肯定的な意見が相次いだ。

 また、「災害弱者は小学校低学年も含めて考えるべき」、「障害のあるすべての人が安全に暮らせるまちづくりが大事だ」などと求める意見もあった。

[2006/11/28:島原新聞]

 
約2億6600万円 - 南島原市が追加予算 -

 南島原市は27日、来月1日開会の平成18年第3回市議会定例会に提案する議案を発表した。条例の制定や一部改正など12議案、新市発足に伴う旧8町や 一部事務組合2組織の打ち切り決算など16議案、諮問1議案の計29議案と報告が1件。会期は22日までを予定している。

 平成18年度市一般会計補正予算案は約2億6600万円を追加し、総額約259億8900万円となる。現行予算と比べ1.0%の増。

 同補正予算案に盛り込まれた主な新規事業は、本所・支所に設置したIP電話が台風13号でダウンしたため、その対策として電話・ファックスの「非常用発 電設備整備事業」に約5300百万円、来年4月1日から統一する可燃ごみ袋の製作費として約3000万円を計上した。同ごみ袋の1枚当たりの販売価格は大 型(50L)が20円、小型(35L)が15円でいずれもレジ袋形を採用、計220万枚を作製する。

 このほか条例関係では、名誉市民条例案などを提案する。市政一般質問は5~8の4日間を予定しており、23人が質問に立つ。

[2006/11/28:島原新聞]

 
「子守唄」の風土を取材 - DVD『榎木孝明の日本の子守唄』制作 -

 全国にある子守唄のふるさとを、歌と映像で紹介するDVD『榎木孝明の日本の子守唄』の制作スタッフが11月20日、島原を訪れ、「島原の子守唄」の作者・宮崎康平氏の夫人和子さんらを取材した。

 同DVDは、NPO法人日本子守唄協会(西館好子代表)監修、キングレコード・音楽協力のもと、ハイビジョン映像(株)(東京都新宿区)が自主制作。全 国の子守唄27曲を発祥の地の風景とともに収録するもので、「映像付きでははじめて」の企画。鹿児島県出身の俳優・榎木孝明さんがナレーションを担当し、 ほかに榎木さんと日本子守唄協会代表の西館さんらの〈対談・エピローグ〉や、小林登元国立小児病院院長、原尾昭夫(民俗研究家)、松永伍一(詩人・評論 家)、西館さんの4氏が子守唄のベースを語る〈インタビュー編〉も付いている。今年4月から全国の伝承のふるさとを訪ね、すでに26曲分を完成。「島原は 最後の取材」となった。

 20日午後、島原市片町の宮崎さん宅を訪れた古池光子さん(ハイビジョン映像(株)『日本の子守唄』ディレクター)と三上?正氏(日本映画テレビ技術協 会会員)は、「全国の子守唄のふるさとを訪ねてみて、改めて日本は美しいとおもいました。でも、田舎では子ども連れの風景を見かけない。ときには新しい学 校が廃校になっていたりして…。(合併を進める国の)理想と現実とのギャップを痛感したりしましたが、子守唄のふるさとにはやはり、日本の原風景がありま す。この精神文化を是非、次世代に継承したい。地域の文化を掬い取る作業も必要ではないでしょうか」などと談。宮崎さんから「島原の子守唄」の背景となっ た島原の歴史やくらし、歌にも登場する「からゆきさん」のことなどについて話を聞いた。

 このあと、「からゆきさん」の名前が玉垣に刻まれている太師堂・天如塔を訪れ、翌21日は口之津港まで足を伸ばした。

[2006/11/28:島原新聞]

 
7つの振興計画など - 雲仙・地域審議会が答申 -

 合併新市「雲仙市」が本年度中の策定を目指している「市総合計画」を構成する「地域振興計画」について、旧7町単位に設置された地域審議会の会長らが24日、奥村市長に答申した。

 来年度から10年間の市総合計画は、新市のまちづくりの基本的理念や市の将来像、それを実現するための基本的方針を定めた基本構想と、同構想を達成するための根本的な施策や事業を盛り込む基本計画(前後期各5年)で構成。地域別の振興計画はこの基本計画に盛り込まれるもので、前期5年間を計画期間とする。

 今回答申された各地域振興計画は「地域の現状と特性」、「地域のまちづくり課題と将来像」からなり、「まちづくりの方向性」として基幹産業の農漁業や観光の振興をはじめ、歴史や文化などそれぞれ特徴を打ち出し、地域の将来像を描いた。

 南串山地域審議会の加藤孝明会長ら代表7氏が来庁し、答申書を提出。受け取った奥村市長は「限られた予算の中だが、できるだけ反映させたい」と述べた。

 答申された7つの地域振興計画はパブリックコメントを含め「総合計画審議会」で検討を加え、来年1月に最終答申。基本構想と基本計画からなる市総合計画として来年7月の市議会定例会に提案される予定だ。

[2006/11/26:島原新聞]

 
本庁方式で効率的に - 南島原市・行革推進委が答申 -

 市町村合併で誕生した「南島原市」の行政改革に向け、同市行政改革推進委員会(会長=松本直澄氏、委員10人)は24日、合併に伴い採用した分庁方式から本庁方式への見直しや公営施設の民営化、職員数の削減などを盛り込んだ行革の推進を松島市長に答申した。

 ことし三月末に合併し半年を経過した同市。国・地方を通じた厳しい財政状況下、社会経済情勢の変化に対応した簡素で効率的な市政の実現を推進するため同市は先月五日、元公務員や自営業者、会社員、主婦など委員十人で構成する同委員会を設置。付託された諮問事項について七回の会合を重ね審議し、答申をまとめた。

 進めるべき行革の基本方針として答申書では、1.非効率的な現行の分庁・総合支所方式についてはできるだけ早期に「本庁方式」に向け見直しを進めること、2.財政健全化のため人件費抑制に向けた組織のスリム化や職員定員の適正化、人事評価制度の導入を含めた給与制度の適正化、3.徹底した経費削減と自主財源の確保、4.保育所・幼稚園・老人ホームなど公営施設の民営化や民間委託の推進 - など5項目を骨子とした。このうち本庁方式に向けた見直しの推進に関しては、本庁舎の建設は財政状況や住民の意向を踏まえて検討することとし、当面は現有施設の有効活用により(旧町役場に配置した)本庁部局の集約化を図るよう求めた。

 また、取り組むべき具体的事項としては、行政の担うべき役割の重点化、機構・組織の再編整備、定員管理及び給与の適正化等、人材育成、公正の確保と透明性の向上、電子自治体の推進 - など七分野14項目を盛り込んだ。うち職員定員管理の適正化では退職勧奨を募るとともに、退職者総数の4分の1相当の補充(採用)に留めるよう求めるなど、全般にわたり厳しい内容となった。

 松本会長から答申書を受け取った松島市長は「行革は南島原市にとってまさに最大のテーマ。全力で行財政改革に邁進する」と述べた。

 同市では今回の答申を参考に、来年度から取り組む行政改革大綱と集中改革プランを本年度中に策定する。実施計画となる五か年の同プランには、職員削減計画や財政指標など具体的な数値目標も盛り込む方針だ。また、9部3局ある現行の機構・組織についても「市議会の意見を聞きながら改革に向け取り組みたい」としている。

[2006/11/26:島原新聞]

 
好天に恵まれ大賑わい - 美味しいものを『安く』、感謝!地場産品大売出し -

 地場産品の掘り起こしや産業の振興を目的とした「2006がまだす島原の産業まつり」(同まつり実行委員会主催・萩原昭夫委員長)が25日、ことしも霊丘公園グラウンドにジャンボテントを設置して賑やかに開幕した。

 昭和58年に始まり、ことしで23回目。普賢岳噴火災害に伴って「がまだす」と銘打ち、地元の企業・団体等がこぞってセールを繰り広げる恒例の産業祭。ことしのテーマは「お客様に感謝!ふるさと産品大安売り!!」。

 開会式は同日午前9時30分から、同テント内で行われた。萩原委員長をはじめ来賓の谷口助役(市長代理)、安藤市議会議長、酒井県島原振興局長ら関係機関の代表が出席。萩原委員長は「ブランド品でもレギュラー価格で販売するなど努力すれば日の目を見る。今後とも?美味しいものを安く提供する?をモットーに、産業祭を有効に活用してほしい」とあいさつ。谷口助役は「長引く不況を乗り越え、地場産品の育成と地域産業の振興を図ってほしい」と祝辞を述べ、関係者によるテープカットで盛大に幕を開けた。

 会場では威勢の良い売り子の掛け声が響く中、地元で取れた新鮮な農水産物や精肉、牛乳・乳製品、蒲鉾、漬け物、乾物、茶、銘菓、地酒、刃物・農具など、郷土が育んだ特産品の数々を安価で即売し大盛況。買い物客には豚汁やパンジーの花苗などがプレゼントされたほか、タイやヒラメが当たる玉入れゲームも好評だった。また、島原ライオンズクラブではアイバンク登録に協力を呼びかけ、屋外には子どもたちが喜ぶ露店も多数軒を連ねた。

 つきたての餅の販売コーナーでは長蛇の列ができるなど、おたおたしていると会場から押し出されるほどの盛況ぶり。初日は天候に恵まれたこともあって大賑わいだった。同まつりはきょう26日まで開かれる。時間は午前10時から午後4時。早めの来場を呼びかけている。

[2006/11/26:島原新聞]

 
踏切事故を想定し - 南島原駅で合同訓練 - 【動画あり】

 島原鉄道(株)と島原消防署は24日、島原市津町の南島原駅構内の留置線で踏切事故を想定した本格的な合同訓練を行い、万一の事態に備えた。

 訓練は、大三東駅 - 島鉄湯江駅間の踏切に普通乗用車が進入し、大三東駅発の列車と衝突し、列車乗客20人と乗員2人、車に乗った4人が重軽傷を負う事態を想定。事故発生時における緊急連絡体制と消防機関との救出活動の連携の強化を図るとともに、本線の早期復旧を目的として取り組み、署員や社員ら約100人が参加した。

 実際に列車一両の前に廃車一台を配置して訓練は行われ、事故発生直後に社員らが乗客の安否確認や負傷の程度などを把握し消防署へ通報し、駆けつけた救急隊員らが列車の窓から負傷者を担架に乗せて救助したり、車のドアを器具でこじ開けて車内から助け出したりするなど救出作業を展開。救助作業が終わると、別の列車で事故車両を移動させ、線路の補修など復旧作業に追われた。

 過去に諫早 - 加津佐間の78.5kmの沿線において踏切で事故が発生している現状やJRの事故を受け、本番さながらの訓練に取り組んだもの。閉会式で、島鉄の牛嶋和憲常務は「日々多くのお客様を運んでおり、無事に目的地まで運ぶのが我々の使命。万が一事故が発生した場合は、今日の訓練を思い出してほしい」と呼びかけ、田浦文博署長は「客の安全が第一という同じ目的を達成するため、現場で助け合う大切さを再認識し、訓練を通じて連携を図ることができたのでは」と講評を述べた。

[2006/11/25:島原新聞]



[2006/12/05:しまばらNOW]

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自主防災の大切さ - 県の川原課長が講演 -

 17日の「島原防災の日」にちなんで島原復興アリーナで22日夜、町内会・自治会ごとに組織する自主防災会の研修会があり、住民ら約310人が参加し、地域における防災活動の大切さなどを学んだ。

 雲仙・普賢岳噴火が始まった平成2年11月17日を島原防災の日に位置づけ、この日前後に島原市が地区ごとの訓練などとともに、年に一度開催している全体的な研修会。噴火災害時に災害対策本部付の職員だった県危機管理防災課の川原邦博課長が「自主防災会の役割について」、「国民保護法について」のテーマで講演した。

 川原氏は、地震発生を想定した救助活動について、▽発生直後は自分の身は自分で守る「自助」▽発生から数分後は隣近所などで助け合う「共助」▽その後に行われる県や自衛隊などによる「公助」 - という3つの「助け」を示し、阪神・淡路大震災時には「自助」と「共助」がともに3割で、「公助」が2割程度だったことを挙げながら、地域住民による自主的な防災・救助活動の大切さなどを呼びかけていた。

[2006/11/25:島原新聞]

 
島原市福祉まつりで表彰 - 健康優良家庭や献血功労者 -

 第12回島原市健康福祉まつり(市と市教育委員会主催)が23日、市有明総合文化会館を主会場に開催され、あいにくの雨にも関わらず親子連れなどでにぎわった。

 健康や福祉に対する市民の関心を高め、明るい地域社会づくりの実現を目指して開催。式典では、健康優良家庭59世帯を代表し有明町大三東の下田儀好さん、献血功労者94人の代表で100回以上献血した有明町の宮本直勝さんが表彰された。

 会場には消防・救急や臓器移植・骨髄バンクなど医療・福祉関係のコーナー、高齢者や障害者などがつくった作品の展示、健康まんじゅうやたこ焼きなどの食べ物コーナー、竹細工や凧などの製作といった伝承コーナーなどがずらりと並び、来場者は好きなコーナーを選んで体験したり、食べ物をほおばったり。

 ほかに大衆演劇「とんぼ座」による歌謡・舞踊ショー「涙と笑いの人情芝居」や九州薬草連の常任講師、平田真知子さんによる薬草教室講演会「身近な薬草の活用法~生涯元気!~」が開催されたほか、各ポイントを巡ってスタンプを集め記念品と交換できるスタンプラリーも繰り広げられていた。

[2006/11/25:島原新聞]

 
事前審査申出書を提出 - 『ゆめタウン』のイズミ -

 西日本で大型ショッピングセンター「ゆめタウン」を展開する「(株)イズミ」(広島市)が22日、島原市に出店するための都市計画法に基づく開発計画事前審査申出書を県島原振興局に提出した。

  関連会社の「泉開発(株)」(広島市)によると、「ゆめタウン島原」の出店計画は同市前浜町一帯の約10万平方メートルの敷地に、3階建て(1、2階が店 舗で面積は延べ約3万3700平方メートル、3階・屋上が駐車場)の本棟と、平屋の別棟(面積約8千300平方メートル)を整備する方針。売り場の総面積 は約2万8000平方メートルで、直営のスーパー等のほかテナントが70?80店。島原半島の大半を商圏に見込んでおり、年間売上は約100億円が目標。 完成すると同半島では最大規模の店舗となる。地権者約60人のうち、すでに約90%の同意を得ている、という。

 同振興局に提出された事前審査申出書は近く本庁に進達され、書類をチェックしたうえで島原市など関係する公共施設の管理者と事前協議が行われる。

  イズミの進出には地元の商店街関係者や島原商工会議所が「まちづくり三法の改正趣旨に反した駆け込み出店」などと反対しているが、泉開発(株)の稲富典 之・開発本部開発渉外部九州担当部長は「地元とも話し合いながら、どのような共存・協力ができるか、機会を設けて模索していきたい」と語った。同社では来 年10月をメドに着工し、平成20年11月の完成を目指している。

[2006/11/23:島原新聞]

 
「雲仙地獄麺」は天国の味 - 絶品!!全国物産展にも出品 -

 「雲仙」の名は日本全国あるいは世界にまで知られているものの、「雲仙」と名の付く商品は「せんべい」以外に何もない。訪れた人たちが、これは絶品!」と感嘆するような、何かおいしい料理はできないものだろうか - 。

 低迷が続く島原半島の旅館・ホテル業界と、右肩下がり素麺生産者がそんな思いで一致しこのほど、地元でまぼろしの味とされてきた職人泣かせの小麦粉を原料に「雲仙地獄麺」を商品化。雲仙の和風旅館東園で取り扱いを始めた。

  「雲仙地獄麺」の原料は、古くから地元有家平野で生産されてきた暖地小麦の一種。低タンパク、軟質であるためこの小麦で挽いた小麦粉は細く長く伸ばすのが難しく、職人泣かせの小麦」とされてきた。その反面、食べると絶品の美味しさがあり、一部の素麺屋ではまかない料理として食べられてきた。

 作るのは地獄だが、食べると天国 - 。この味を捨てておくのは勿体ない。時代もマスから個々(マンツーマンマーケティング)へと移り変わりつつある。味にこだわるからには、食べる場所(環境)もこだわりたい - 。そうした思いが今回の県有家手延素麺協同組合と東園とのコラボレーションを実現。生産・販売の一つのルートを敷くに至った。

 生産を担当した中川慶博氏(県有家手延素麺協同組合理事)は「量をこなせないのは難点だが、とにかく味にこだわった。つるつる感、モチモチ感があり、今までにない味を楽しめる」。東園の小金丸清二氏(営業部長)は「11月から宿泊者たちに食べていただいている。雲仙ならではの味を、いい環境で味わっていただきたい」。また、今回のコラボを持ちかけた企画者の一人、伊藤剛氏(南有馬市役所地域振興部主査)は、「今後、いろんな形で食べていただけるよう工夫していきたい。熱にもかなり強いので、鍋物、味噌汁にも使えます」と話している。

 「雲仙地獄麺」は現在、東京サンシャインシティーで開催中の全国物産展・全国特産品コンテスト(全国商工会連合会主催)に出品中。包装にも、雲仙お山の情報館提供の雲仙古地図をアレンジするなど、こだわった。

[2006/11/22:島原新聞]

 
噴火の経験と教訓を世界に - 住民参加型を目指し、一年前プレイベント -

 来年11月19-23日に島原市で開催される第5回火山都市国際会議島原大会(「Cities on Volcanoes5」=略称COV5)まで、ちょうど1年となった19日、雲仙岳災害記念館で1年前プレイベントが開かれ、「住民参加型の大会」を目指して基調講演や意見交換などを行い、気運を高めた。

 約40カ国から約600人が集まる大会は、国内の噴火の経験と教訓を世界に発信し「火山とともに生きる都市(まち)づくり」を提言するもの。そのイメージづくりと予行練習を目的としたプレイベントには約120人が参加。主催のCOV5実行委員会副委員長の清水洋九大教授は「住民参加型の大会を目指すものであり、プレイベントを通じてより実のあるものにするため、提言をお願いしたい」とあいさつした。

 COV5の意義や「若い世代に何をどう伝えるか」などをテーマに討論したパネルディスカッションでは、清水教授、昭和新山・三松正夫記念館(北海道)の館長三松三朗さん、島原観光ホテル小涌園の足立進一代表取締役、島原新聞社の清水真守専務、島原高1年の原田創君と尾藤優君の6人がパネリスト、長崎大の高橋和雄教授がコーディネーターとなり意見を交わした。

 このうち、「この1年で何をなすべきか」 - については、「環境美化運動『島原クリーンアップ宣言』が起爆剤となり、自分たちの暮らす場所をきれいにするようになれば」(清水専務)、「災害時に全国の皆さんから支援を受けた。訪れた人々に快く滞在してもらうため、他県ナンバー車に道を譲るなど温かい配慮を心がけては」(足立取締役) - など市民総ぐるみの心がけが提案。

 また、「若い世代に残すべきこと」 - では、「噴火は僕らの生れた年であり覚えていないが、大会に参加することで今までの情報を受け取る側から発信する側になるのは意義深い」(尾藤君)、「火山は恐ろしくもあり、恩恵もある。それを受け継いでゆきたい」(原田君) - などの意見も。清水教授は「学者だけでなく住民参加型の大会を目指し、住民の皆さんと外国の方々との交流ができるような取り組みも盛り込まれており、特に若者にとって火山との共生について考えるきっかけになれば」と呼びかけた。

 COV5では学会だけでなく、市民が参加できる場も設けられるため、この日、消防や医療機関、民間ボランティアなどが噴火災害当時の写真などを使って作成したポスターをパネルにして展示し発表したり、アトラクションとして島原ジュニア合唱団が歌声を披露したり。午前中には被災地をバスで巡りながら災害の教訓や復興の状況を学ぶ「巡検」も行われ、来年の開催を見据えた予行演習に励んでいた。

[2006/11/21:島原新聞]

 
タイムカプセルを開封 - イチョウに思い託し植樹 -

 普賢岳噴火災害から復興に向け歩み始めた平成8年12月に水無川1号砂防ダムに埋められたタイムカプセルの開封式が19日、現地で行われ、災害の記憶を留めた子どもたちの作文などを掘り起こし、10年前の思い出を振り返った。

 同砂防えん堤は水無川流域の島原市安中地区や南島原市深江町(旧南高深江町)を土石流災害などから守るため平成7年12月に着工し、同流域の基幹ダムとして平成10年2月に完成した。タイムカプセルは同えん堤の建設中、基礎工事の完成に伴い行われた定礎式で礎石の下に埋設されたもの。

 吉岡市長や横田幸信・旧深江町長ら行政関係者のメッセージをはじめ、島原市や旧深江町の小中学生や住民が書いた作文、砂防事業関係の各種資料など約130点がカプセルに収蔵された。

 埋設から十年を経た開封式は、平成2年11月17日の普賢岳噴火開始から16周年にあわせ、また、来年11月に島原市で開催される「火山都市国際会議島原大会」のプレイベントの一環として、国交省雲仙復興事務所が主催した。

 式には同事務所や島原市、南島原市の関係者、作文を収めた当時の子どもたちや住民ら約50人が出席したほか、同国際会議島原大会のプレイベントの一環として同日行われた被災地巡検バスツアーの参加者らも途中、会場に立ち寄った。

 礎石の下から約200キロのタイプカプセルをクレーンで吊り上げ、横倒しにして蓋を開封すると会場から歓声。このあと作文やメッセージ、資料など収蔵物が持ち主に返された。

 災害下で長期にわたる避難生活を余儀なくされた子どもたちも10年を経て立派に成人。旧大野木場小学校が火砕流で焼失し、仮設校舎で6年間の大半を過ごした南島原市深江町の北尾有里さん(22)は当時、小学6年生だった。地元の高校を卒業し、現在は九十九ホテルに勤務。「自宅でやっていた喫茶店も経営できなくなり、両親はたいへんだっただろう。怖かった災害の思い出の一方で、命の尊さや学校の大切さを学んだ」と振り返った。

 また、同級生の広瀬佳剛さん(22)は農業経営大学校を卒業し、家業を継いで2年前に就農した。災害下で父親や祖父の苦労を見ながら育ち、「自然災害に負けない農業経営がやりたい。県一の畜産農家を目指したい」と語った。

 このあと、同えん堤の一角にイチョウの苗木20本を記念植樹し、記念撮影も行われた。

 同事務所の秦耕二所長は「災害当時を再度振り返り、今後の防災に役立ててほしい。災害の体験を子孫に伝える、このイチョウの木に思いを託し、防災意識を保ってほしい」と呼びかけた。

[2006/11/21:島原新聞]

 
安中に戦没者称徳碑 - 天満・八幡両神社境内に -

 島原市の安中地区戦没者遺族会評議員会(27人)は地区出身の戦没者計233柱の御霊を祀る中木場の天満神社と安徳の八幡神社の境内に、戦没者の氏名を刻銘した石碑「戦没者英霊称徳碑」を建立し、23日にそれぞれ竣工式をとり行う。

 昭和20年の終戦から61年が過ぎ、多くの人々が戦争を知らない時代となり、悲惨な戦争が忘れられようとしているこんにちにおいて、「戦後の目覚ましい復興と繁栄を遂げることができたのは英霊の加護があったからこそ」との思いから、「昭和23年12月8日に鎮座された地区出身戦没者の英霊に感謝の誠を捧げ末永く後世に伝え顕彰してゆこう」と、称徳碑の建立を思い立ち、遺族の賛同を得て実現したもの。

 竣工式は天満神社が午前9時、八幡神社が午前11時から。戦没者慰霊祭に先立って行われるもので、慰霊祭では祭主の本田雅士宮司が中木場地区の109柱、安徳地区の124柱の英霊一人ひとりの名前を読み上げる。

[2006/11/19:島原新聞]

 
島民が噴火体験を語る - 三宅島火山 魅力と教訓 - 【動画あり】

 東京都・三宅島の噴火災害や島民の暮らしなどを伝えるため雲仙岳災害記念館で開かれている巡回展「三宅島火山 - その魅力と噴火の教訓 - 」の一環として、噴火災害を体験した三宅村消防団長の平松一成、ネットワーク三宅島代表の宮下加奈の両氏が18日、同記念館セミナー室で講演した。

 平成12年7月の雄岳の噴火開始から約6年半。全島民が避難し、約4年半後の昨年2月に帰島が始まったが、離散した住民の帰島は噴火前の約75%、2900人に留まっており、ふるさとに戻った住民らはいまも放出する火山ガスと闘いながら、災害復旧から復興に向け懸命に取り組んでいる。

 写真パネルなどを使って噴火災害の現状や島民の暮らしなどを紹介している同巡回展は来年1月10日まで同記念館で開かれるが、噴火災害を体験した島民の生の声を伝えるため、この企画が催された。

 講演会には市民ら約70人が参加。同記念館の河本冨士雄館長は「三宅島の噴火災害の厳しさ、復興への険しい道のり、島民の現状を知ってほしい」とあいさつした。

 消防団長として活躍している平松氏は、2000年噴火の火山活動開始から災害対策本部の設置、地震・降灰・泥流・火砕流被害など当時の様子を写真で紹介。大型客船やクリーンハウスを宿舎に使ったインフラやライフライン確保のための災害対策を紹介し、「避難した島民はストレスが溜まり大変な思いをしたが、地元に詳しい消防団が島民の安全な避難に貢献できたことが嬉しい。災害対策に従事できたことは大きな誇りだ」と語った。

 一方、普賢岳と北海道・有珠山との三被災地のネットワーク活動に取り組んでいる宮下氏は、避難中に実施された東京都の緊急特別雇用事業や住民のふれあい集会が離散した島民の心の支えになったことなどを紹介。「火山ガスはいまも出ているが、島の緑は回復しつつあり、島民も落ち着きを取り戻しつつある。自然災害は怖いが、その一方で自然の恩恵を受けている。辛い体験も私を大人にしてくれる糧になった。まだ復興途上だが、たくさんの人が集まってくれる元の島にしていきたい。皆さんに美しい島を見てもらうことが一番の復興になる」と来島を呼びかけた。

 一方、講演会に先立ち、三宅島出身で日本芸術院会員、日展顧問の平松譲画伯が「火山地域の連携を図りながら互いに被災地の復興に取り組んでいる」ことを記念し、洋画二点を寄贈した。

 中澤弘光氏に師事した平松画伯は1950年、日展初入選。これまで白日展記念賞や日展文部大臣賞、日本芸術院賞、白日展内閣総理大臣賞など数々の受賞歴を誇る。

 今回贈られた大作「磯に住む」(120号)と「暖流」(60号)は97年、00年にいずれも日展に出品された作品。平松画伯は高齢のため、来島した甥の平松団長が目録を贈呈した。寄贈を受けた吉岡市長は「素晴らしい力作。日本で活躍しておられる先生の絵画を皆さんに見てもらえる」とお礼の言葉を述べた

[2006/11/19:島原新聞]



[2006/12/08:しまばらNOW]

ラベル:


 
出てきたら破滅する - 大型店出店問題で市へ要望 -

 島原市への(株)イズミ(本社・広島市)運営の大型ショッピングセンター「ゆめタウン」の出店が計画されているなか、出店反対運動を展開する島原商工会議所などのトップが17日、市役所を訪れ、吉岡市長に行政としての対応を要望した。

 来庁したのは同会議所の久部貞男会頭、有明町商工会の片山輝雄会長、市商店街連盟の古瀬亨会長、島原スタンプ事業協同組合の山内勲理事長ら六氏。

 久部会頭は「こんな大規模店舗が出てきたら商店街は壊滅する」と訴えたのに対し、吉岡市長は「大型店出店に関する小売店への影響を数値で示してもらいたい」などと述べ、▽大型店出店を歓迎する市民の声がある▽福岡や熊本へ買い物に出かける人も多い - などの現状を受け、「大型店出店に関わらず地元商店として努力をせねばならない」ことは再認識した。

 また、計画店舗面積と同規模のゆめタウンが出店した熊本県八代市の商店街の現状を視察した古瀬会長は「八代の商店街の悲鳴を聞いた。我々の地道な活動だけではなく、行政も考えてもらえないか」と訴えていた。

 同会議所などを含め県商工会議所連合会や県商工会連合会などは12月18日、県内全体の大型店出店計画について金子知事に陳情することにしている。

[2006/11/18:島原新聞]

 
「書き換え」の不正処理も - 南島原市でも「預け金」、残りは2支所で約113万円 -

 南島原市は17日、業者に消耗品などを架空発注し公金をプールさせる「預け」と呼ばれる裏金など不正会計処理があったことを、同日開かれた市議会全員協議会で明らかにした。合併前の北有馬町など旧3町分、約207万円が新市の支所等に引き継がれていたほか、「書き換え」の不正会計処理が新市で行われていたことも分かった。

 県の不正会計問題が発覚したことで、各自治体が調査を開始。同市では松島市長を最高責任者とする調査チームをつくり、部長と総合支所長が各課長・経理担当職員や取引業者からの聞き取り調査を今月2日から13日にかけて実施した。

 それによると、合併前のことし3月30日現在、旧3町(加津佐・北有馬・西有家)の業者への預け金は約207万円。これを新市の3支所で引き継ぎ、今月1日までにデジカメやキャビネット等の備品、作業服、文房具等の消耗品を業者に納入させ、約95万円を使っていた。預け金の残りは1日現在、2支所で計約113万円。

 また、業者に少額の請求書を複数提出させ、実際には別の高額の備品等を納入させる「書き換え」の手口もあり、シュレッダーや測量機器、デジカメなど計約107万円分を新市になって購入していた。

 選挙費や補助事業の事務費を預け金として業者にプールしていたもので、取引業者4社はいずれも市内外の事務用品卸販売業。平成17年度決算など新市にかかわる部分について調査を実施。不正会計が発覚したが、私的流用については否定した。

 公務出張中の松島市長に代わり元山、岩本両助役らが「このたびの不適切な事務処理により市議会や市民の皆様にご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げる。今後は再発防止のため、内部調査を強化し、市民の皆様の信頼を裏切ることのないようにする」と謝罪した。

 同市では今後、納品の検収体制の強化や、再発防止策を講じるための組織づくりなどに取り組む方針。

[2006/11/18:島原新聞]

 
公共下水道の早期推進 - 商工会議所が勉強会開く -

 島原市における公共下水道の早期推進に向け島原商工会議所(久部貞男会頭)は16日、県の担当者を招いた勉強会を開催し、地元関係団体参加のもと事業の必要性について意識の啓発を図った。

 有明海再生を含む水問題を重点推進項目の一つに掲げ取り組んでいる同会議所。市内下水道工事の早期推進についてはことし3月、初めて文書で市長に要望書も提出したところ。

 一方、有明海再生を目指し制定された「有明海・八代海再生特別措置法」や、同法に基づき策定した「有明海再生計画」に基づく環境改善策を展開している県はことし9月、有明海の水質改善対策として島原市の沿岸部などを新たに、水質汚濁防止法に基づく生活排水対策重点地域に指定した。

 このような背景から同会議所では、公共下水道の整備に向けた情報の共有と意識の啓発を図るため、環境委員会(松尾錦二委員長)を中心に勉強会を開いた。

 会場となった同会議所3階大会議室には、各部会長や市婦人会連絡協議会、国際ソロプチミスト島原、島原ライオネスクラブなど関係者約40人が出席。県環境部環境政策課の村岡繁課長補佐と同部水環境対策課の松尾俊彦課長補佐の両氏が「生活排水対策重点地域の指定」と「下水道事業」について説明した。

 村岡補佐は「重点地域に指定された島原市にまず、生活排水対策推進計画を策定してもらい、方針を具体化してもらいたい」と要請。松尾補佐は「公共下水道には安定処理というスケールメリットがある一方、多額の経費と長い年月がかかるというデメリットがあるが、生活環境や公共水域の保全・整備には市民の理解が必要であり、皆さんの熱意が自治体を決断させるもとになる」と呼びかけた。

 久部会頭は「有明海をきれいにするには畜産の問題もあるが、公共下水道の早期整備が重要。市民の声を大きくし、行政に働きかけるのが私たちの役目であり、一人でも多くの方に賛同してもらえるよう取り組んでいきたい」と述べた。

[2006/11/17:島原新聞]

 
3位とアイデア賞に - 創造ロボットコンテスト県中学生大会、三会中2チームと千々石中 -

 12日に長崎市であった第7回創造アイデアロボットコンテスト県中学生大会で、三会中の2チームと千々石中の1チームが3位入賞とアイデア賞を受賞し、いずれも12月3日に大分市である九州大会に出場する。

 ものづくり教育の発展などを目的とし、生徒らが手づくりロボットを操って競技を争う大会には県内各地から130超のチームが参加。1体1や2対2で得点を競う部門など計4部門で争い、それぞれ1 - 3位と各賞を決めた。

  このうち、三会中の3年生の技術選択者は「ロボコンを目標」にして取り組んでいる。今大会には3年生20人の6チームが出場し、2チームが九州大会出場の キップを手に。3年生の技術の時間は週2時間のみで、大会前には放課後も取り組んだ。3位入賞の「DXボンバー」のリーダー金本祥那君は「九州大会では パーフェクト得点を目指して頑張りたい」と意気込む 。

 中学生ロボコンは五島が盛んだそうで、県大会の前に五島のみの予選大会があるほど。だが、島原半島からも6校が今大会に出場し、今年10月には4校が参加して島原大会が初めて開かれるほど徐々に盛んになりつつあるという。

 アイデア賞の「K・T・R」のリーダー橋口隆法君らは「自分たちの思い描いたロボットが出来上がったときの喜び」、「ロボットの仕組みを考えるのが楽しい」、「先生やチームのみんなで話し合ってロボットが完成するまでが面白い」などと魅力を語る。

 生徒らは工夫やアイデアを出し合い、ときには行き詰ったりしながら、プラスチック板やモーターなどを組み立てたり、ロボット操作の練習に励む。その表情は真剣で、心から楽しんでいるようだ。

  技術指導の江口浩久教諭は、「すごく悩みながら自分のアイデアを形にしようと、熱中する。そこまで熱意を持って取り組んでいる」と生徒の姿勢を評価し、城 田忠信校長も「自分の知恵を出してものづくりに励むのは一番大事なこと。一生懸命に取り組む生徒たちを応援したくなる」と見守っている。

[2006/11/17:島原新聞]

 
マナーを守って! - スモーキンクリーン作戦、多い吸い殻のポイ捨て -

 島原半島と大村市のたばこ生産者243人でつくる西九州たばこ耕作組合島原支所の島原事業推進委員会(山中康義会長)は14日、島原市内でたばこの吸い殻を拾い集める「スモーキンクリーン作戦」を展開した。

 各地区の推進委員や青年部、女性部、職員ら約90人が参加し、市役所やアーケード街、島原城周辺、島原外港周辺の三コースで実施。

 蛍光色のジャンパーを着てゴミ袋とはさみを持ち歩きながら、たばこの吸い殻拾いに汗を流したが、国道251号沿いの交差点付近や市役所駐車場などで予想以上に「たばこのポイ捨て」が多いことが判明。市役所駐車場ではいつも、いっぱいになった車の灰皿から捨てたと思われるような量が捨ててあるという。

 クリーン作戦に参加した人たちは「たばこをポイ捨てするのはごく一部の人だと思うが、ちゃんとマナーを守って吸ってほしい」と話していた。

[2006/11/16:島原新聞]


 
本光寺の世界地図を紹介 - テレビ朝日「世界をつなぐユビキタス」、18日夜7時から全国放送 -

 「ユビキタス社会」とは、いつでもどこでも意識せずに、情報通信技術を利用し、共有できる社会」のこと。それは一般的には現在を含む未来にもたらされる 社会のことだと考えがちだ。実は既に800年も昔、モンゴルで実現されていた! そう読み解くのは日経新聞に「世界を創った男 - チンギス・ハン」を連載し、 今年2月には著書『チンギス・ハンの世界』を出版した堺屋太一氏(早稲田大学大学院教授)。テレビ朝日はこのほど、堺屋氏を中心に高橋克典氏ら複数のス タッフで現地取材を重ね、パナソニックスペシャル『チンギスハン - 世界をつなぐユビキタス(仮)』という番組を制作。今月18日(土)午後7時から全国放 送する。

 番組は、1.巨大帝国を築く必要性、2.なぜチンギス・ハンが巨大帝国を実現できたか、3.百年もの統治を支えた秘密、の3つの謎を解くかた ちで進行し、チンギス・ハンは?統一しない限り平和は訪れない?という考えや、?人を大事にする?思想を持っていたこと。駅伝制を敷き、通考証を発行し、 通貨を共通化するなどしていたことを浮き彫りにし、現代のユビキタス社会と共通していた事実を検証。その「情報力のすさまじさを表す一つの証拠物」とし て、「日本国内に残されていた、現存する最古の世界地図・混一彊理歴代国都之図」を取り上げる。

 その地図とは、言うまでもなく島原・本光寺(片山秀賢住職)が所有するもので、先月半ば、テレビ局から?放送で使用するための許可願い?が同寺に番組案内とともに送られてきた。

  同地図は2003年、NHKスペシャル「文明の道」で取り上げられたことがあったが、今回は2時間の「チンギス・ハン特番」。サウジアラビアの「メッ カ」、フランスの「パリ」「マルセイユ」、イラクの「バクダッド」、日本の「京都」等々の近隣諸国の地名、さらには当時西洋が知らなかった「アフリカ」、 西の「大西洋」まで克明に描かれた同地図から、モンゴルが当時、最速の伝達手段としての「馬」を活用しながら?世界?からの情報を集め、ユーラシア大陸全 土に?高度な情報社会?を築いていた事実を紹介する。
[2006/11/16:島原新聞]


[関連サイト]
- 常盤歴史資料館

 
半島最大の歴史遺産 - 原城跡をもっと有効に、二つのまつり一刀両断 -

 島原半島唯一の世界的歴史遺産 - それは、原城跡(国指定史跡)と、そこを舞台に展開された世界的史ドラマ「島原の乱」(1637 - 38)であるに違いない。その史実をもとに観光イベントとして実施している祭りに現在、島原市の「しまばら温泉不知火まつり」と、南島原市の「原城一揆ま つり」の2つがあるが、費用対効果の面で今一つの観がある。そこで、しまばら未来塾(市川森一塾長)は12日(日)、今年度第4回講義を南島原市の深江町 ふるさと伝承館で開き、「半島最大の歴史遺産・原城跡の活かし方」について専門のイベントプランナーらを交えて討論。「日本唯一の特別な物語・島原の乱」 を中心に、有明海一帯を「南蛮(貿易)文化」イメージゾーンとして広域的に形成していく壮大な観光・地域活性化プランを提示した。

 この 日の講師は、大型イベントのプロデューサーとして国内はもとより国際博覧会の政府関連プロデュース等で高い評価を得ている平野暁臣氏と、大手企業や自治 体、財団、さらには中国等海外観光特区などの事業運営、振興施策、開発策定を手掛けている高宮知数氏。前半、平野氏の講演「地域を変えるコトづくりの戦略 と技術」と、高宮氏の講演「柔らかなマネジメントが地方を元気にする」があり、第二部では両氏と未来塾スタッフの川口氏。それに今年度「原城一揆まつり」 の実行委員を務めた内山哲利氏の四人が登壇。「半島最大の歴史遺産・原城跡の活かし方」をテーマに意見を交わした。

 その中で、川口氏と内山氏は 冒頭、「最高の自然に囲まれた原城周辺」や「島原の乱」、それにまつわる地元の「祭り」などを紹介したが、平野氏は「何の為にやっているのか、という明確 なゴールが見えない」と早くも一刀両断。高宮氏も「可能性はいろいろある。ターゲットとして誰の為のイベントなのかをハッキリさせると効果が上がると思 う。このイベントでアジアとか、あるいはキリスト教文化圏とか、世界中から(客を)呼べるのかを考えると、やるべきことが明確になってくるはず」と、一つ の方向性を示した。
[2006/11/16:島原新聞]


[関連サイト]
- 原城 / Wikipedia

 
現代彫刻プロジェクト - 野島さんも『実りへの感謝』 -

 彫刻家の巨匠、北村西望(1884 - 1987年)が生まれた南島原市南有馬町で、第2回北村西望生誕地現代彫刻プロジェクト「FROM LIFE(フロムライフ)」(南有馬現代芸術プロジェクト実行委員会主催)が開催されている。

 芸術家たちが町の歴史背景や自然の美しさと融合する作品を制作し、町全体を展示会場にすることで、地域住民や観覧者とのふれあいや地元の子どもらの想像力の育成などを目的に開催され、2004年秋に続き2回目。

  「FROM LIFE」をテーマとし、町に息づく「生命」や「生活」などにふれ、あらたな「LIFEの息吹」を感じ取ってもらうことなどを狙った。事前に 現地視察をして展示場所を選び作品のインスピレーションを得るなどした国内外の若手芸術家12人が原城史跡や公会堂、住宅街、田んぼなど至る所に14点の 作品を展示。

 原城図書館には本県出身の彫刻家、津田亜紀子さんの樹脂製の彫刻「play hide&seek(かくれんぼする)」が登場。子どもと同じぐらいの背丈の四体の「子どもたち」が顔を手で覆った鬼役や隠れる役に扮し、不思議な空間を演出。

  また、同図書館には地元の小学生がまち歩きをしながら作家らと一緒に自分らのふるさとを表現した立体的な地図「とびだす巨大マップ!」、近くの西築山水田 には島原市の彫刻家、野島泉里さんが地元ボランティアとともにつくり上げた巨大なワラの作品「実りへの感謝」、原城史跡には「多くの血が流れたこの場に大 きな華をたむけたい」との思いでテープを円状に巡らした「献華」などが展示され、南有馬の歴史や風土と融合した作品が鑑賞できる。

 初日 の3日、 南有馬漁港の旧JA米倉庫前で関係者約60人が参加して行われたオープニングセレモニーで、同実行委の川口誠一会長(原城観光協会会長)は「歴史背景や自 然の恵みなどが融合した作品とともに町並みを鑑賞できる南有馬ならではの展覧会。町の情景や現代彫刻の粋を感じてほしい」とあいさつし、テープカットをし て開幕を祝った。

 同プロジェクトは30日まで。ウェブサイト(http://minamiarima-ap.jp/2006)も公開中。
[2006/11/15:島原新聞]

 
市議定数を20人に - 2万561人の署名提出、市民連合「議会の良識待つ」 -

 市議定数「20人」に削減を目指す「島原市民連合会」の片山兼秀会長らは14日、地方自治法に基づく条例改正の直接請求に向け、2万561人分の署名を提出した。

 旧有明町との合併に伴う在任特例により同市議は現在36人。来年6月の次期改選期には条例定数の23人に戻るが、合併により人口5万人を確保したことで市議会は法定上限の30人以内で定数の変更ができる状況にある。

  こうした動きにあわせ同市民連合会では「厳しい財政事情や、増税など苦しい市民生活」を理由に「市民一丸となって行財政改革を実施し、財政の健全化を図る べきだ」として、現行の条例定数23人よりさらに3人少ない「20人の少数精鋭による議会運営」を求め、条例改正に向けた直接請求の手続きを進めてい る

 請求代表者は会長の片山氏(今川町)、副会長の橋本健士氏(下折橋町)と村田マサ子氏(中原町)の3名。先月11日から1か月間、署名運動 を繰り広げた。9月2日現在の有権者数は4万932人。条例の制定改廃請求には有権者の50分の1以上、819人の署名で足りるが、同連合会では 有権者の過半数を超える署名を集めた。

 署名簿の提出には片山会長をはじめ、村田、矢川武士両副会長、加藤勝彦事務局長の四氏が来庁し、同市選管の早崎宮市委員長に手渡した。

 提出後、片山会長は報道陣を前に「市民の関心の高さと積極的なご協力に敬意を表し感謝を申し上げる。2万人を超える皆様の強い意思表示に対し、市議会は市民が納得する回答を出す義務があると思う」と述べた。

  提出された署名簿は同選管で20日以内に審査したあと7日間の縦覧に付し、異議申し出があれば手続きを経て請求代表者に返付される。有効と認められた署名 をもって請求代表者が本請求すると、市長は20日以内に議案を市議会に付議しなければならず、今のところ12月定例会の会期中に提案される見通し。

 仮に市議会が議案を否決した場合、議会解散に向けた市民運動に発展する可能性もある。解散請求には有権者の3分の1以上の署名があらためて必要だが、今回の署名運動でそれを超える実績を上げた同連合会。

  片山会長は「条例定数は23人だが、市議会が25、6人にしようとする動きがあるとされる中で、20人を目指すもの。署名運動では20人よりもっと減 らしてほしいという声はかなりあったが、20人より多くという声は聞かれなかった。今回はあくまで市議会の良識を待つ。議会がどう決めるか、それによって はその後の対応も考えられる」と示唆した。
[2006/11/15:島原新聞]


[関連サイト]
- 島原市議会

 
参観型消防訓練 - 各事業所でも参考に -

 各事業所などの自衛消防組織でつくる「島原地区自衛消防隊連絡協議会」(会長=足立進一島原観光ホテル小涌園社長、76事業所)は13日、島原消防署立ち合いのもと、加盟事業所参観型の消防訓練を同ホテルで初めて実施した。

 消防訓練は従来から各事業所で行われてきたが、昨年7月に発足した同協議会の新たな活動として今回、他事業所の訓練を見学し、それぞれ今後の安全管理の参考にしようと取り組んだもの。市内のホテルや病院、酒造工場など6事業所の見学者を含め約50人が参加した。

 訓練は、夜間に本館3階の客室から出火したとの想定で行われたが、出火場所など詳細は前もって従業員には知らせず、本番さながらに実施した。

 指揮者を含む従業員3名が対処し、非常サイレンが館内に鳴り響く緊迫した状況の中、初期消火や消防への通報、館内放送、屋内消火栓による消火活動、宿泊 客の避難誘導など一連の活動を連携して実施。また、客室入口のドアノブにラベルを吊り下げ、宿泊客等の避難確認済みが一目でチェックできる独自の作業も 行った。

 このあと訓練を見学した各事業所の参加のもと、取り組みを検証。指揮者を務めた同ホテル営業マネージャーの本多由幸さんは「客室入口への確認ラベルの配 置作業が手際よくできず、検討の余地がある。万一の火災では煙が発生するため、避難誘導がスムーズにできるかどうか不安が残る」と語った。

 島原消防署では「定期的な訓練により基本的にはよくできていた。真剣な取り組みが良かった」と講評。加えて「お年よりが何人宿泊しているかなど把握して いると、万一の場合の避難誘導がもっとしやすい。それぞれの事業所にあったマニュアルを作ってもらえるとありがたい」と呼びかけた。

 雲仙市瑞穂町の特養ホームうんぜんの里できょう14日、南島原市有家町の特養ホーム有宝荘であす15日、同様の訓練がそれぞれ行われる。
[2006/11/14:島原新聞]



 
ポストをぴかぴかに - 深江で幼・保育園児たち -

 南島原市深江町で13日、ポストに感謝する行事があった。

 明治34年に赤色の郵便ポストが初めて設置されたことにちなんで、幼い頃から手紙文化に対する意識を高めてもらおうと、深江郵便局(井口久則局長)と深 江切手類販売所組合(中山右門組合長、18軒)が町内の幼・保育園の協力を得て平成13年度から始めた「ポストぴかぴか運動」で、今年で6回目。

 深江幼稚園(横田文香園長)の5、6歳児33人は深江総合支所前など3カ所のポストを担当し、雑巾で水ぶきすると、瞬く間にポストはピカピカに。永石輝邦支所長は「きれいに磨いてくれてありがとう」とお礼を述べた。

 また園児らは23日の「勤労感謝の日」にちなんで「いつもお仕事ご苦労様」、「これからも病気やけがをしないように頑張って」などと感謝の文章と絵を描 いた父母ら家族宛てのハガキを投函し、「無事に届きますように」とお願い。ハガキは同組合が提供したもので、中山組合長は「ポストをきれいにし、自分で書 いた手紙を出すことで、幼い頃から手紙文化に対する意識が高まれば」と述べた。

 同運動は、この日と18日。深江保育園、小林保育園、山陰保育園、瀬野保育園の計5カ園の園児計約100人が18カ所のポストをきれいにする。
[2006/11/14:島原新聞]

 
三宅島巡回展始まる - 噴火の教訓、講演会も -

 噴火開始から約6年4か月を経過した東京都・三宅島の現状や島民の生活などを伝える巡回展「三宅島火山 - その魅力と噴火の教訓 - 」が10日、雲仙岳災害記念館の多目的ルームで始まった。入場無料。主催=産業技術総合研究所地質標本館・全国火山系博物館連絡協議会・ネットワーク三宅島。

 平成12年6月に雄岳が火山活動を開始し、同年9月には全島民が避難。約4年半後の昨年2月に帰島が始まったが、島に戻った住民は噴火前の約7割、2,600人に留まっており、今なお放出する火山ガスと闘いながら、災害復旧から復興に向けた取り組みを進めている。

 福島県の磐梯山噴火記念館、熊本県の阿蘇火山博物館に続いて開催される同巡回展。三宅島のおいたちから過去の噴火、今次災害の状況、災害復旧、火山ガス対策、避難から帰島まで住民の暮らし、火山と観光、国内の主な火山まで写真パネル約40点を使って紹介しており、画面上で三宅島の現地が観られるシミュレーションコーナー、溶岩資料、火山ガスで被災した物品なども展示している。

 オープニングセレモニーには同記念館の石川博和総務部長、平尾明・市災害対策課長、田渕和也・県島原振興局地域振興部長らが出席し、テープカットで開幕。

 石川部長は「2,600年ぶりと言われる三宅島の火山災害の実態、全島避難の苦労を伝え、早期復興を願って実施するもの。三宅島をはじめ全国の火山に親しみ、火山の国に暮らす意味を感じてほしい」と述べた。

 同巡回展は来年1月10日まで開催される。この一環として18日、三宅島住民を講師に招いた講演会も予定している。
[2006/11/12:島原新聞]
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時事通信の『教育奨励賞』で - 南有馬小が『努力賞』に -

 時事通信社が主催する「教育奨励賞」の今年度第22回受賞校がこのほど決定。南島原市立南有馬小学校(中村廣校長)が「努力賞」に入賞し、10月30日、東京都の時事通信社ホールで授賞式があった。

 同賞は、全国の時事通信社の支局・総支局などが各都道府県・政令指定都市ごとに教育委員会等のアドバイスを受けながら候補校を選び出し、取材報告したレポートと、各教委の推薦書をもとに選考され、1.授業の革新、2.地域社会に根差した教育を実践している幼稚園から高校までの優秀な学校に贈られている。

 今回は54件58校が選考対象になり、優秀賞には岡山県立水島工業高等学校・同興陽高等学校、宮崎県立五ケ瀬中等教育学校の2件3校に決定。他に優良賞3校、努力賞に22校が選ばれた。

 南有馬小学校は、平成14 - 15年度に町教委研究指定「中小一貫した道徳教育の研究」に南有馬中学校とともに取り組み、16 - 17年度は文部科学省指定「児童生徒の心に響く道徳教育推進事業」の遂行に際し、研究指定された町立5校と1中学校ならびに南有馬地域のセンター校としての役割を果たした。とくに「総合単元的な道徳学習」の研究に勤しみ、授業の技術論以前に子どもたちの学ぶ姿勢を整え、「くらしにつながる道徳教育」という研究テーマの言葉、多彩な掲示教育、学習規律を重視する指導の方針に特色が見られる。
[2006/11/12:島原新聞]

 
総額約363万円 - しまばら歌の祭典カラオケ大会、盲導犬の育成基金に贈る -

 今年も4月16日、島原文化会館で開催してカラオケファンを沸かせた第七回盲導犬育成基金チャリティ「しまばら歌の祭典カラオケ大会」の精算が終わった ので、実行委員長の坂本利成氏(島原市三会・島原シロアリ社長)がこのほど福岡の財団法人盲導犬協会を訪れ、「目の見えない視覚障害者のため優秀な盲導犬 を育成してください」と、同協会常務理事の中村博文氏に30万9166円を贈った。

 これで同実行委員会からの寄付は総額363万6183円となり、すでに一頭は一昨年から山口県の岩佐さんのガイドとして活動し、非常に感謝されている。

 坂本氏は「これからも新たなアイデアで大会を盛り上げながら毎年行い、早く二頭目が寄贈できるよう、皆さんの理解ある協力をお願いします」と、期待に胸をふくらませている。
[2006/11/11:島原新聞]



 
きょうから『税を考える週間』 - 満井氏が国税局長表彰 -

 国税庁では、毎年11月11日から同17日までを「税を考える週間」と定め、各種の広報・広聴活動を行っている。

 平成18年度は、 「少子・高齢社会と税」をテーマとして、少子・高齢社会における税の意義や役割などについて考えてもらうための情報を提供するとともに、税務行政のIT化 への取り組みに対する理解を深めてもらう観点から「国税電子申告・納税システム(e-Tax)の利用促進及び周知」に重点的に取り組む。

 
落雷説が最有力 - 火山活動ではないと断定 -

 平成新山南側斜面で大規模な山火事まで引き起こした発光現象の原因について、九大地震火山観測研究センター長の清水洋教授は九日、「火山活動によるものではない」と断定した。

  発光現象が確認された6日時点では、高温の火山ガス噴出説も指摘されていたが、福岡管区気象台機動観測班が9日午前中に実施した赤外線映像調査では当初の 発光地点で30度を超える地点はなく、また、引火するほどの高温ガスならば聞こえるはずのジェット音もないことなどから、「ほかに有力な説がない限り、落 雷による出火の可能性が最有力」との見解を示し、「高温火山ガスの可能性はゼロに近い」と説明した。

 万一、山腹から噴き出した火山ガスが原因だとすれば、溶岩ドーム山頂の噴気などに影響している可能性があり、清水教授は「念のため、近く山頂の現地調査を実施する」と語った。

 
裏金問題の徹底解明 - 共産中部地区委が申し入れ -

 「預け」と呼ばれる裏金づくりなど不正会計問題がこのほど発覚した雲仙市に対し、日本共産党中部地区委員会(委員長=石丸完治氏)は9日、問題の徹底解明を求める申し入れを行った。

  同市では1日の調査で計約210万円の裏金が判明。事務用品等購入の架空請求に基づき支出した代金を複数の業者に預け金としてプールしていたもので、合併 前の旧4町分(国見・瑞穂・吾妻・南串山)を新市の各総合支所が引き継いだほか、合併後も市民課や南串山総合支所で継続されていた。国から支払われた選挙 費用の余剰金を返還せず、使ったように装って預けたケースもあったとされる。同市では2日、吉田博幸助役を本部長とする調査委を設置し、今月末をメドに実 態解明を進めている。

 申し入れには石丸委員長をはじめ、同党雲仙市委員会委員長の上田篤市議ら三氏が来庁した。問題の徹底解明とともに 1.必要ならば外部調査等の取り入れ 2.問題を繰り返さないための効果的な対策の確立 3.県の裏金問題の徹底解明も強く当局に求めること 4.取り組みの結果を全市民に知らせること - の4点を盛り込んだ申し入れ書を提出。公務出張中の奥村市長や吉田助役に代わり応対した塩田貞祐総務部長が受け取った。

 石丸、上田両委員長は「県では私的流用まで発覚している。雲仙市は合併して1年、将来に禍根を残さないためにも今、徹底して解明し、綱紀粛正の土台をつくることが大事だ」などと強く求めた。

 塩田総務部長は「市長からも徹底した調査を指示されている。今月末までに調査を進め、市議会に報告し、市民にもきちんと知らせる」と述べた。

 党中部地区委員会ではエリア内の残る諫早、大村、島原半島2市の計4市に対し、来週中にも徹底解明を申し入れる予定。内部調査を終えたとして預け金の存在を発表した島原市に対しても「私的流用がなかったか」など含め徹底解明を申し入れる方針だ。
[2006/11/10:島原新聞]


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- 雲仙市
- 島原市

 
発光現象で消火活動 - 自衛隊にも出動を要請、原因が識別できる可能性 -

 県危機管理防災課は8日午後3時過ぎ、6日確認された平成新山南側斜面の発光現象により「島ノ峰」一帯に広がった火災の消火活動を開始した。消火活動に 立ち会った九大地震火山観測研究センター長の清水洋教授は、消火活動後に発光現象の原因を識別できる可能性があるとの見解を示した。

 現地の火災が燃え広がっている状況から清水教授や酒井好県島原振興局長、谷口英夫島原市助役らが8日午後3時、県防災ヘリで上空から視察した。清水教授 によると、前日までの北西風から8日午後には南風に変わったことで、発光現象が当初確認された場所より上流に向かって野焼け状態に枯れ草などが燃え広がっ ている状況、という。

 関係機関で協議した結果、防災対策上、消火活動が先決と判断。県の防災航空隊による消火活動がすぐさま開始され、200リットル入りのタンクを吊り下げ た県防災ヘリが船泊ヘリポートから当初3フライトの計画で消火活動を行った。さらに自衛隊にも消火活動のため出動を要請した。

 清水教授は「発光現象は6日の落雷による火災と思われるが、火山ガスによる可能性も現時点でゼロとは言えない。もし高温の火山ガスが噴き出ていれば、消火活動でも消えないはずなので、その時点でおのずと原因が識別できるのでは - 」と語った。
[2006/11/9:島原新聞]


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- 島原市

 
老朽の作業船が沈没 -油を流出、引き揚げ -

 8日午前8時20分ごろ、島原市霊南二丁目の霊南埋立地の海に鉄製の作業船(長さ約9メートル)が沈んでいると通報があった。桟橋下の海面には船の燃料と思われる油が流出し、消防員らが油の除去作業に追われた。

 船は福岡市博多区の九州洋伸建設株式会社の所有で、島原市が借り上げ、7、8日にわたり埋立地南側の無人島で松くい虫調査をするはずだったもの。同市農林課によれば、7日に作業した際には「水漏れなどの変化はなかった」という。

 沈んだ船は船体前後の2本、船底から1本のロープで桟橋に固定していたそうで、昭和43年製造の老朽船で、外装はサビにまみれ、近々廃船にする予定だったという。地元の港湾建設会社などの協力を得て同日午後に引き揚げられた。

 島原消防署などによりオイルフェンスを張るなどの対応がとられたため、油が港外へ流出することはなかった。けが人もなかった。島原署や三池海上本部の調べによると、船底に人差し指ほどの大きさの穴が開いていたという。
[2006/11/9:島原新聞]

 
火山ガスか山火事か!? - 清水教授『油断大敵』、平成新山の山腹に"赤い炎" -

 6日午後7時すぎ、「平成新山に赤いものが見える」と、南島原消防署布津分署から島原市に通報があった。

 同日夜は、深江町の旧大野木場小学校周辺や山の寺地区などにパトカーや消防車も緊急出動するなど、深更まで慌しい雰囲気に包まれた。

 7 日にヘリで上空から視察し、赤いものが見えたとされる場所の写真を見た九州大学大学院地震火山観測研究センターの清水洋教授は山肌に残った焦げあと、 周囲に火山ガスが噴出したあとが残っていないこと、地震の発生などが確認されていない - ことから「山火事の可能性が高い」との見解を示す一方で、「火山ガ スの可能性も否定できない」と断定的な表現を避けた。

 7日になっ て、太田一也同大名誉教授、酒井好県島原振興局長、吉岡島原市長らが県の防災ヘリで、国交省雲仙復興事務所の秦耕二所長らは別のヘリで上空か ら火山ガスと山火事の双方を想定して視察した。場所は平成新山の山頂から見て南東側に位置する「島ノ峰」(標高1,050 - 1,100メートル)と呼ばれ、4,000 - 6,000年前の溶岩ドームだった場所で、ところどころ植生がある。

 今のところ、同センターが火山性微動などのデータを集めるため普賢岳一帯に設置している地震計や傾斜計に変化は見られないなど、紛らわしい状況から、この日、関係者の見解は二転三転した。

  はじめは、「島ノ峰上部にある溶岩ドームの表層から火山ガスが漏れ、高温のガスである可能性」(清水教授)が示されたが、赤松谷川から問題の場所を撮影 した写真に焦げたあとと思われる箇所が残っていたことに加え、「火山ガスならば噴き出た穴や割れ目があるはず。それがないのは不自然」(清水教授)などの 点から山火事の見方を強めた。

 今後、「安定した状態で煙が出続けるのであれば、火山ガスの可能性」、「延焼するようであれば火災」という両面から同センターなど関係機関は監視を続けてゆく。現在、煙は弱まり、二筋が上がっている程度だ。
[2006/11/8:島原新聞]


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- 島原市

 
島原市でも『預け金』 - 3課で約151万円、「私的流用はない」と釈明 -

 長崎県庁の不正会計問題に端を発した各自治体の調査で、島原市でも地元業者に消耗品などを架空に発注し代金をプールさせる「預け」と呼ばれる裏金の存在 が6日、分かった。預け金の額は現在、市内3業者に農林・水産・都市整備の3課で計150万9千円。同市は不適正な事務処理を認め謝罪したうえで、「私的 流用はなかったと確認している」と釈明した。

 県の不正会計発覚を受け同市では先月31日、各課に調査を指示した。同市の説明によると、 業者への預け金は従来行われていたが、平成11年度に止めるよう指示したものの、残っている記録から平成13年度頃以降の不正処理が発覚。年度末で消化し きれなかった補助事業等の事務費を、物品等を購入したことにしてその代金を業者に一旦支払い、業者への預け金として管理し、その後必要な物品等を納入して もらっていた、という。

 具体的には、紙やトナーなど消耗品を業者から買ったように見せかける架空の請求書を提出させ、支出した公金を業 者にプールしておき、机・椅子・パソコンなど備品や消耗品の事務用品購入に充てていたもの。課長との協議により庶務担当職員らが裏帳簿で管理していた。同 市が預けていた3業者はいずれも市内の事務用品販売業。約151万円のうち、2業者の24万円は合併した旧有明町分だった。

 同市では「市民の信頼を裏切るような行為を行っていたことを真剣に反省し、二度と起こらないよう取り組む」と謝罪したが、私的流用については調査結果をもとに否定した。

 今後に向けては「調査で判明した預け金は業者に返還を求める方針で進める。今後はこうした不適正な事務処理が絶対に行われないよう、予算の執行管理に努める」としており、物品納入時の厳格な検収とともに、適正な会計処理を文書で全庁に指示する方針もあわせて示した。
[2006/11/7:島原新聞]


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- 島原市

 
新たな未来へ飛躍 - 島原商高50年の伝統引き継ぎ -

 県立島原商業高等学校(権藤哲郎校長)の創立50周年記念式典が4日、同校体育館であり、生徒、職員、来賓ら約650人が出席。半世紀の軌跡を振り返り、「伝統を引き継ぎ、新たな未来へ」の飛躍を誓った。

 同校は昭和31年(1956)4月、県立島原高等学校の商業科、家庭科が分離独立して発足。島原城三の丸の元藩主御殿門前(現第一小校庭)にあった島原高等女学校の旧校舎が学び舎に当てられた。のち、同女学校の新築校舎(現島商校舎)に移り、追って各種施設を増設。平成元年に情報処理科、同10年には国際経済科が新設された。それ以前、昭和40年時には商業科15学級、家庭科3学級の計18学級900人を擁したが、現在、4科各3学級の定員480人体制で、同校の伝統「全生寮教育」の理念のもと、実社会に役立つ人材の育成に取り組んでいる。

 今年、50周年の節目にあたり、『歴史をうけつぎ新たな未来へ - 私たちが貫く「礼節・友愛・創造」 - 』をキャッチフレーズに各種記念行事を展開。折りしも記念式典のこの日、全国高校サッカー県予選の決勝、対国見高校戦があり、式典会場からも?快挙成就?を祈念した。

 権藤校長は式辞の中で、輝かしい同校の部活動の実績と、草創期からの伝統「全生寮教育」を紹介し、「本校は日常繰り返される学校生活を通して、挨拶や掃除など、当たり前のことを当たり前に実践できる人づくりに努めている。半世紀の時の流れによって培われた校風が、揺るぎないよき伝統として現在に至っているのも、関係各位の本校に寄せるご理解、温かいご支援の賜。…地域に愛し親しまれる専門学校として、新たな歴史を築き、21世紀を生き抜く有為な人材の育成に努めたい」とあいさつ。来賓を代表して横田修一郎県教育長(県知事代理)、末永美喜県議会議長、吉岡島原市長の三氏が祝辞を贈った。

 また、同窓会会長の大場正文氏は、「半世紀の風雲と栄光の中でたくましく歩みを進め、本日を迎えることができた。本校を母校と呼べることは、この上ない喜びです」。生田忠照PTA会長は「本校の教育理念は、社会人としての基本的な姿勢を示し、社会に役立つ人づくりという、きわめてシンプルな目標に向かって先生と生徒がぶつかりあい、切磋琢磨してきた」と述べ、ともに社会や実生活と深く係わりあう同校の教育方針、校風をたたえた。

 これに対し、在校生を代表して杉本健一郎君(生徒会会長)が、「先輩方のお姿を見ていると、身が引き締まる思いです。私も島商魂を全生寮教育で学びました。これこそが奇跡と思われるような数々の成績を上げてきた源です。輝かしい歴史を引き継ぎ、新たな伝統を創りあげ、飛躍に向けて努めていきたい」と誓いを込めて挨拶。全員で校歌を斉唱し、万歳三唱して輝く母校を祝福した。

 引き続き、吉野弘一氏(文部科学省初等中等教育局視学官)が「人としての生き方、在り方」と題して記念講演。九十九ホテルで祝賀会がもたれた。
[2006/11/5:島原新聞]
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21年連続全国大会へ - 国見サッカー島商を下す -

 「第85回全国高校サッカー選手権大会」の県大会決勝が4日、諫早市の県立総合運動公園陸上競技場で行われ、国見が4 - 0で島商を破り優勝し、21年連続21回目の全国大会出場を決めた。

 試合は序盤から王者・国見が優位に進めた。前半1分、国見のDF・小見川知也選手(2年)が左足で繰り出した右コーナーキックにDF・白谷建人選手(2年)が頭で合わせ先制すると、6分には再び白谷選手が2点目。このあと島商もドリブルからスルーパスを繰り出すなど徐々にペースをつかみかけたが、25分に再びコーナーキックのセットプレーから追加点を挙げ、3 - 0で折り返した。

 まず1点がほしい島商は後半、スーパーサブのFW・貴田慎士選手(2年)を投入し、国見の3バックを崩しにかかったが、鉄壁の守りに阻まれ得点できず、さらに1点を追加した国見が4 - 0と快勝。国見の白谷選手は前半でハットトリックを達成した。

 全国に名高い常勝・国見だが、昨年の選手権以降の成績はいま一つ振るわず、ことし2月の県新人戦では島商に決勝でまさかの敗北、県高総体もベスト8に甘んじたが、経験に優るここ一番の大舞台での底力はやはり一枚上手。見事に積み上げた全国大会連続出場の記録を伸ばすとともに、2月の新人戦の雪辱を晴らした。
[2006/11/5:島原新聞]
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林覚乗南蔵院住職講演『心ゆたかに生きる』 - 何よりも家庭が大切 -

 「人には自分のモノサシ、自分の思いが必ずある。その目で人を見る癖がある」。「いろんな問題が出てくるのは、私生活が乱れているから。家庭に問題があるからです」 - 。

 島原商工会議所女性部主催の講演会が2日、ホテル南風楼であり、福岡県粕屋郡篠栗町の高野山真言宗別院本山・南蔵院住職・林覚乗氏が「心ゆたかに生きる」と題して講演。企業経営を含め人間のあらゆる営みの根本としてある家庭の大切さを説き、経営者と従業員、会社と顧客の関係は親と子の関係と同じ。「その中で真実(いいこと)をいかに実践できるか、上に立つ人の質がいま問われている」と道を説いた。

 林住職は、小学校のとき父親を失った。父が死ぬとき、「住職として大切なことは何ですか」と聞いたら、父は「お布施をもらったら自分で封を切らず、家の者に渡せ。それができたら寺は栄える」と言った。「何故そんなことを言ったのかと考えてみると、僧は布施を見たらその額で人を区別するようになるからだ」。

 「自分の息子が小学校三年のとき、買い物についてのアンケート(形式)の宿題があり、店の名前や買うモノ、値段などを正直に書いて - 代金は恥ずかしかったが?付けといてもらえますか?と書いて提出した。そのとき先生は○を付けて?いい答えですね?と評価してくれた。その先生は今、教育長になっています」などと、自身の家庭の実話を織り交ぜながら進行。見る目の方向、掛けてあげる言葉次第で人は生き返ったり、時には追い詰めることもある事例を紹介した。

 また、死んだ親に送った手紙を霊園の墓に届けてくれた郵便配達員。桃太郎にやっつけられた鬼を励ますため、鬼が島宛てに送った手紙に、お礼として小包を届けてくれた郵便局の暖かい配慮。妻を亡くし、遺影と一緒に海外旅行をしていた飛行機の乗客に、亡き奥さんにも暖かいサービスをしたスチュワーデスの実話を取り上げ、「そういうことが出来るのは、そこに豊かな心があるからです」と、感動の中にある優しさ、豊かさをクローズアップ。「最近、いじめで自殺する子どもの話をよく聞きますが、私は(子どもが)飛び込んでいける暖かい家庭の懐(ふところ)がどうしてないのかと思います。いじめは必ずある。いじめられても、暖かい家庭があれば逞しく生きてゆけるのです」と、これも貧乏で雛人形も買ってもらえなかったある女性教師が「母が娘たちを可愛い雛と見立てて、暖かく思いやってくれた」実例と、あらゆる社会の問題は家庭に帰結するし、その中で育まれるものがいかに大切であるか、浮き彫りにした。

 「社員教育とかでも、仕事をどうするか、ノルマをいかに達成するかを教える必要はない。会社は売り上げには目が行くが、社員が本当にこの社に務めて良かったと思っているかどうかが、もっと大事なことです」と語りかけ、「今、上に立つ人の質が問われています」と、大人側がそれぞれ家庭の中の親としていかにあるか、を問いかけた。
[2006/11/5:島原新聞]

 
四小の80人も出品 - 杉谷野菊の会の「菊花展」 -

 島原市杉谷公民館で3 - 5日、杉谷野菊の会(安永利次会長、会員25人)の第22回菊花展が開催される。午前9時 - 午後5時、最終日は午後3時まで。

 三輪の花がきれいな三本立ちや福助、ダルマ、懸崖など計330点。今季は、6月の天候不順や8月の高気温といった時期を乗り越え、「台風の時期は屋内に避難させる」など、会員らが愛情込めて成長を見守ってきた結果、「茎はやや伸び悩んだが、良い花がついた」。

 今年は、同会の安永会長や金井康夫さんの指導を受けながら育ててきた島原四小の3、5年生計80人も盆栽用の小菊を一鉢ずつ出品。

 児童らが昨年の菊花展を見学したことがきっかけとなり、「『地域の先生』に教えてもらいながら菊づくりを通じて命を大切にする心を育んでもらおう」と、総合的な学習の時間を使って初めて取り組んだもの。

 7月に小さなポッドに挿し芽を植えて水をやったり、夏休みには自宅に持ち帰って見守ったりするなど、児童らが丹精込めて育ててきた菊は、かわいらしい小さな黄色の花をいくつも咲かせるように。3年の太田逸君(8)は「水やりとか大変だったけれど、ちゃんとつぼみがついて育ったから嬉しいな」とニッコリ。

 なかには枯れたものもあったが、「花を育てる過程や皆さんに見てもらえるまで自分で管理する大変さも学んだのでは」と安永会長。「お孫さんの菊の出来栄えを見に来る方もいるかもしれず、そういったなかで子どもとお年寄りのふれあいが生まれるのでは。しいては地域の子どもは地域のなかで育てることにつながるはず」と話していた。
[2006/11/3:島原新聞]
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国見高3年の品川選手 - 障害者の国体で二冠、100メートル走では新記録 -

 障害者の国体である第6回全国障害者スポーツ大会「のじぎく兵庫大会」(10月14 - 16日・兵庫県)で、初出場の国見高3年の品川馨祐君(17)が陸上競技2種目で金メダル2個を獲得した。

 品川君が100メートルで出したタイム11秒82は大会新記録。走り幅跳びでも5メートル57をマークして一位に。「けがをしないように大会を経験しよ う」と挑んだ本大会。「相手の出方を見て走って優勝できればいいな」と、一本勝負の100メートルに力を注ぎ、誰よりも速くゴールテープを切った。

 三会小 - 三会中時代はサッカー。高校に入ってから先輩の勧めで陸上に転向し、主将も務めた。「自分の頑張りや努力が直接タイムにあらわれるシンプルさ」に魅せら れ、「自分で体調管理やコンディションを整えなければならない」個人競技の「緊張感がたまらない」と笑顔をこぼす。

 生まれつき右手首から先がないが、「不自由なことはない」。育ててくれた両親のおかげもあるそうで、「『これがオレだ』という強い意志がある。健常者の人より心は強いと思う」と語るとおり、しっかりとした「自分」をもっているからだ。

 落ち着いた雰囲気や大人びた考え方が印象的。真剣な話をすると、友達から大人っぽいね、と言われるという。「自分の生き方とかについても考えるし、過去 を大切にして将来についても考えています」。卒業後は就職が決まっており、社会人になっても陸上は続けてゆくつもり。「大会を重ねて記録を伸ばしてゆき、 いずれは世界大会(パラリンピック)に出たいですね」と語った。
[2006/11/2:島原新聞]



 
標識をつけ約8万尾放流 - 『オニオコゼ』の人工種苗 -

 県総合水産試験場は有明海の重要魚種であるオニオコゼの放流技術を確立するため、31日に南島原市有家町地先でオニオコゼ人工種苗の放流試験を実施した。

  沿岸の砂泥域に生息するオニオコゼは刺し網などで漁獲される高級魚であり、あらたな栽培漁業対象魚種として期待されているが、放流手法や放流効果について は十分な知見が得られていないため、異なる放流手法と中間育成方法の違いによる成長や生き残りなどの放流効果を検討するのが目的。

 放流するのは全長6センチのオニオコゼ約8万尾。腹のひれを切ったりするなどして標識をつけ、固定した船からホースで海底に放流するなど二種類の放流手法で実施し、来年四月以降に放流場所周辺で刺し網試験操業を行い、放流後の成長や生き残りを調査する。
[2006/11/2:島原新聞]


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明日を目指し盛り上がる - 母校は人生の基地、島原高等学校同窓会 -

 「当日は久しぶりに母校を訪ねて、青春時代の記憶を呼び起こし、淡い感傷に浸りたいと思います。…同窓生との出会いに加えて、先輩・後輩との語らいが楽 しみです。それを如何に明日につなげてゆくかが、今年の私の課題と思っています」 - 。県立島原高等学校同窓会(古瀬亨会長)の平成18年度総会に寄せた粟津謙爾関西島高同窓会会長のあいさつ文に、こんなくだりがある。〈淡い感傷〉をもっ て母校や同志らと会い、それを一つの力として自らの明日につなげていく。どんなに齢を重ねても、やはり母校は母なる学校、人生の基地なのかもしれない。

  一方、関東島高同窓会の田代春則氏は、「人の能力は多様であり、学問にせよスポーツにせよ、その能力の高い者に光が当たるのは当然のことですが、しかし、 それ以外の者にも同じように温かい光を当て、声援を送るべきでしょう。?皆に光を?との精神が必要でしょう。…日本一の梨作りに挑戦する者、日本一の洋服 作りを目指す者、日本一の魚採りを目指す者、その他諸々の職業に精進する者にも同じように温かい光を当て、声援を送るべきでしょう。これらの職業にも天が 与えた能力を発揮する素晴らしい職業であるからです」と、同じく母校の総会に寄せて意見する。?旗手?として世の中に飛び立つ同窓生のエリート意識は、時 にそれが自身を支える力、困難を克服する推進力となることはあっても、逆に世の中から誤解を受ける種となることもある。真に世の中のリーダーになろうとす れば、反対の立場にある人びとをも包み、思わなければならない。そうした人生の先輩としての母校への、あるいは同志らへの温かい配慮の言葉でもある。

 そうしたさまざまな思いを胸に10月28日(土)、島原中学校、島原高等女学校、島原商業学校、島原高等学校の卒業生らがホテル南風楼に集合。平成18年度同窓会を開き、旧交を温め、新たな友情の絆を深めあった。
[2006/11/1:島原新聞]



 
来年5月にオープン - エレナ島原店の増築改装 -

 島原市内に2店舗を展開している県内大手スーパー(株)中村ストアー(本店佐世保市・中村國昭代表取締役)は31日、「エレナ島原店」(城内3丁目)の増築改装計画について大規模小売店舗立地法に基づく地元説明会を島原復興アリーナ(サブアリーナ音楽室)で開催した。

 エレナ島原店は平成9年3月にオープンし10年近くを迎えるため、老朽化した施設の増築改装と併せ浄化槽など悪臭対策を今回実施しようというもの。

 同社の説明によると、増築するのは主にスーパー(中村ストアー)東側の駐車場部分で、増床面積は約410平方メートル。これにより売り場面積は現在の約 989平方メートルから約1,338平方メートルになる。駐車場は144台分を確保するとともに、車がスムーズに流れるようにする、という。

 説明会には約30人が出席し、浄化槽等の臭い対策などについて要望があり、同社では「最善を尽くす」と方針を伝えた。

 大店法に基づく縦覧が来年2月6日まで行われる。同社では今のところ、増築改装後のオープンを同年5月9日に予定している。

 同社の川村敏隆取締役総務部長は「オープンから10年近く経過し、店舗も老朽化を含め傷みが出てきており、増床し改装する運びとなった。これを機にさらに地域の皆様が利用しやすい店づくりを進めたい」と述べた。
[2006/11/1:島原新聞]


[関連サイト]
- 中村ストアー

 
美しい花壇で努力賞に - 愛野の老人クラブ千鳥会 -

 本年度美しいふるさとづくり花壇コンクールで、雲仙市愛野町の千鳥川沿線に設置した老人クラブ千鳥会(代表=島田公光さん)が努力賞(県緑化推進協会理事長賞)に輝く。

 美しい花のまちづくりを目指し、県内の地域団体や学校などが沿道や公園、学校、公共機関などに創意工夫してつくり上げた花壇を対象としたコンクール。

 1977年度から実施され30回目となる今回は、13市町から49団体の応募があり、最優秀賞1団体、優秀賞2団体、努力賞7団体を選んだ。表彰式は11月25日に佐世保市のハウステンボスのアレキサンダー広場で。
[2006/11/1:島原新聞]



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