災害の教訓を後世に…普賢岳噴火から丸18年、われん川周辺に彼岸花も

 198年ぶりに噴火した平成2年の普賢岳噴火から17日で丸18年を迎えた。「平成噴火の日われん川再生行事」として「安中まちづくり推進協議会」(会長=大町辰朗氏)は前日の16日、島原市鎌田町で保存・活用している災害遺構の同川周辺の清掃活動などを行った。

 噴火災害で土砂に埋まりながらも郷土に残った湧水や石垣・石畳などを地元住民が災害遺構として保存し続けている。水無川導流堤の砂防地にあり、災害前のふるさとを偲ぶ遺構として、また、復興再生を遂げた周辺住民が集う憩いの場として活用しているもの。同会では毎年、砂防施設の利活用と災害の体験を後世に伝えるため数年前から住民主導の再生行事に取り組み、清掃活動等を繰り広げている。

 心配された前日からの雨はあがり、再生行事には子どもたちを含め地元住民、国・県・市の関係者ら約130人が参加した。

 大町会長は「行政に遺構を整備してもらい、後世に残すため今後も除草・管理を行っていく。どうしてこうなったかを子どもたちに伝承する取り組みで、彼岸花の植栽もこれから年次計画で進めていく」とあいさつ。

 渡部国交省雲仙復興事務所長は「われん川の保存については県・市のご理解ご支援のもと、地域と一体となり取り組んできた。島原半島は世界ジオパークの認定に向け取り組まれており、当地は島原湧水の重要ポイント。この清掃活動は良好な環境づくりにプラスとなる」と取り組みをたたえた。

 休日を返上して参加した皆さんはこのあと、持ち寄った草刈り機や鎌など農機具を使い、川の周辺や堤の土手などに生い茂った雑草をきれいに刈り取った。

 また、住民の発案でことしから、同川周辺に彼岸花を植栽する事業にも新たに着手した。「花の名所になるように - 」と、地元の古瀬育洋さんが中心となり進めてきたもので、島原半島内外の友人知人を頼って集めた2万個の球根を用意。子どもたちも加わり移植ごてを手に土を掘り起こし、30~40センチ間隔で同川周辺に一株ごと丁寧に植えつけた。

 古瀬さんは「もっと増やしていけば毎年秋に真っ赤な花をつけ、郷土の季節の風物詩になる。住民がここでジョギングや散策をし、憩いの場となればわれん川一帯の利活用がさらに進む。これがひいては島原の観光の一助になれば - 」と期待を寄せた。彼岸花は来年秋、さっそく花をつけるという。

 作業終了後はバーベキュー大会もあり、地域住民が和気あいあいと親交を深めた。

[2008/11/18:島原新聞]

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