『白山っ子ひろば』が大臣表彰…地域密着で青少年健全育成、年間40日・延べ80教室開催
内閣府特命担当大臣がおくる本年度の「善行青少年及び青少年健全育成功労者」の表彰式が27日、日本教育会館一ツ橋ホール(東京都千代田区)で開催された「青少年育成全国大会」の第1部「式典」の席上行われ、島原市白山公民館土曜開館事業実行委員会「白山っ子ひろば」(実行委員長=横田一彦氏)が栄えある青少年健全育成功労団体に輝いた。
同功労者(団体)表彰は青少年の健全育成について多年にわたり活動し、顕著な業績がある60歳以上(原則)の個人や団体におくられるもので、今回は全国から個人10名と10団体が受賞。このほか「善行青少年」として個人10名と23団体が栄えある大臣表彰を受けた。
「白山っ子ひろば」は平成14年度から始まった学校週5日制の施行に伴い、地域の公民館を土曜日の午前中に開放し、児童・生徒の居場所等として伝統行事や各種体験活動など年間40日、延べ80教室を開催している。
事業はボランティアにより運営し、子どもたちから参加費は徴収せず無料を原則とし、年間延べ約2200名が参加。ボランティアも650名が活動し、地域密着型の青少年育成活動を繰り広げている。
遊び・体験・ふれあい・協調を基本とし、地域の子どもたちが伸び伸びと育つことを夢みて計画されたもので、初代実行委員長の松本博氏が「学校が休みになった土曜日、子どもたちの居場所づくりに」と始め、現在は横田委員長が引き継ぎその充実を図っている。町内会長会・民生委員会・老人会・婦人会・小中学校・同育友会・こども会などと連携・協力のもと、白山公民館を中心に地区全体の地域活動となっているのが特徴だ。
地域の協力で毎年多彩な内容を盛り込み、ことしは郷土の歴史を再現した「若さまお姫さま行列がゆく(ふるさと秋祭り体験参加)」と銘打った企画で郷土の一大イベント「第29回しまばら温泉不知火まつり」の市中パレードにも出演し、沿道を沸かせた同ひろば。
受賞にあたり横田委員長は「地域の皆様のご協力により成り立っている。いつも楽しみに来てくれる子どもたちがいるので、お年寄りを含め地域と一緒にやっていけている。これからも子どもたちの健全育成のため継続し、内容もさらに充実させていきたい」と語った。
横田委員長と永門重明・白山地区青少年健全育成協議会長の両氏は12月1日午後3時、吉岡市長を訪ね、今回の受賞を報告する予定。
[2008/11/30:島原新聞]
ラベル: 島原市
世界遺産登録を目指して…フォーラム「有馬の城とキリシタン」
島原半島のキリスト教関連遺産には「悲しみを喜びに変える精神性遺産」がある、という。「これをクリスチャン以外の人々にどれだけ理解してもらえるだろうか?」 - 今月22日、南島原市のありえコレジオホールであった「地域振興フォーラムin南島原 - 有馬の城とキリシタン - 」の第二部、「歴史資産を活かした地域振興 世界遺産登録を目指して」をテーマにしたパネルディスカッションで、パネリストのひとり清水愼一氏((株)JTB常務取締役)はこう問いかけた。
この日、第一部では日本人殉教者188人の列福で奔走した古巣馨神父(カトリック長崎大司教区司祭・列聖列福特別委員)が「有馬セミナリヨの精鋭たちが現代に問いかけるもの」と題して基調講演。佐伯徳哉氏(島根県立出雲歴史博物館学芸員)が「石見銀山世界遺産化のコンセプト - 資産の価値をいかに引き出したか - 」のタイトルで事例を報告した。その中で古巣神父は188人列福者の中の四人の日本人司祭、ジュリアン中浦、トーマス金鍔次兵衛、ディエゴ結城了雪、ペトロ岐部カスイらを取り上げ、「悲しみを喜びに変える」島原半島の"召命"的役割を次のように解説した。
?彼らは(島原半島にあった)有馬のセミナリヨで学び、成長し、ゆずれないものに命を捧げた。ここ(セミナリヨ)では隣人を我が身のごとく思う慈(いつく)しみ(慈悲)の心が育まれ、そのように生きる教育が実践された。彼らは「聖体の旗」(その一つは島原の乱で天草四郎が陣中旗として掲げた)の下で祈り、"造りかえられる神秘"に預かった。他人を赦(ゆる)した分、自分がそれを背負うことになるが、それは人生の賜(たまもの)になる。わたしがあるのは、この(慈悲深い)人たちが死んでくれたからと - 。そのようにして同じものがまったく違うものに、罪深い人が命ある人に造り変えられる。それは、平和はこのようにして生まれる(作られる)のですよというメッセージでもある。有馬の地は日本が、世界が必要としているものを、そっと差し出している。これを掘り起こし、光を当てるときが、いま。これ(こそ)が島原半島が世界に発信する世界遺産です」 - 。
佐伯氏は石見銀山(島根県)の世界遺産登録で、ひとたび登録延期の勧告を受けながら逆転劇を演じたその舞台裏を解説。「価値を明確にするための調査・研究を考古学、文献学、石造物・民俗学、歴史街道、さらには科学的にとあらゆる方面から取り組んだ。国内外の類似遺産の比較研究を行なうためアジアに出掛けた。海外の人々に訴え認めてもらう活動にも力を入れ、世界が抱える諸問題 - たとえば環境問題 - にどう応えていくか、石見銀山は自然と調和しながら生産活動を行なっていたことなども盛り込んだ。これが奇蹟の逆転勝利に結びついた」などと述べ、普遍的価値を明示しPRすることの重要性を説いた。
これに関連し古巣神父は、「最初、島原半島のキリスト教関連遺産は(リストに)入っていなかった。ところが長崎の教会群だけではだめだという思いがあり、(明治期より)200年遡って関連遺産が追加された」と説明。佐伯氏は、「教会群とキリスト教関連遺産の関連性で(価値を)説明していくなら、島原半島の - とくに島原の乱の - 役割は大きい」。「資産を活かす一本のストーリーを提示することだ。いま世界は(最後の壁として)宗教間の対立が激化している。そうした人類史的課題に示唆を与えるものがある」と、島原半島を中心とした一連の歴史(キリシタン史)に秘められた"世界遺産"性を先見的に提示した。 そこで発せられたのが冒頭の清水氏のことばだ。たしかに現時点での住民らの理解は進んでいない。この日、会場に空席が目立ったのもそのことを象徴していた。パネルディスカッションで司会役をつとめた今泉道雄氏(地域総合整備財団振興部長)は、何度かこの事案を問いかけ、各氏がこれに応えるかたちで意見を述べた。
その中で大石一久氏(長崎県文化振興課課長補佐)は、有馬セミナリヨで学んだ四少年使節の世界史的偉業、「国家(人間)と宗教 - その精神性(平和・自由・祈り)を問いかけるものがある島原の乱」を上げ、「キリシタン史を再考していく必要性を痛感している」。「各分野ごと専門家が関わり、中央の研究者をいかに巻き込んでいくかも課題」と - 。岡部まりさん(加津佐町出身、タレント・エッセイスト)も「パールバックの『津波』(島原大変を題材にした作品)、遠藤周作の半島のキリシタン史に関する著作などを上げ、「自分が生まれたところが世界遺産になる意義を感じる。一緒に学んでいく空間が必要だ」などと住民の立場で前向きに発言した。
コメンテーターとして登壇した松島世佳市長は、「お話を聞けば聞くほど大変な仕事だということが分かる。かたちのないものを如何に形にし、(住民や世界に)分かるように情報を発信していくかが課題。逆風もあるが、ファイトも沸いてくる。登録に向って住民とともにがんばりたい」と総括。課題の大きさを認識しながらも、自ら登録推進のリーダーとして率先する決意を語った。
[2008/11/29:島原新聞]
ラベル: 南島原市, 有家町
県大会で準優勝に輝く…創造アイデアロボットコンテスト、三会中「ショールーム西口」
このほど佐世保市の広田中体育館であった第9回創造アイデアロボットコンテスト県中学生大会(県中学校技術・家庭科教育研究会主催)で、三会中3年生4人の「ショールーム西口」がC部門(ロボットデモンストレーション)で優秀賞(準優勝)に輝き、12月6、7日に熊本県上益城郡御船町カルチャーセンターである九州大会出場を決めた。
中学校の技術・家庭科で学んだ知識や経験をいかしてロボットを設計・製作し、その発表を通じて知識や技術の向上を図ることなどを目的としたロボコン県大会には県内の中学校から154チーム約400人が参加し、4部門で有線リモコンの操作で自作ロボットを操作して単体や複数による対戦ゲームや実演などを繰り広げた。
ショールーム西口はキャプテンの金本葵、鬼塚晃、杉田泰崇、手束徹君の3年生4人と監督の江口浩久教諭。卵を割ってフライパンで焼くオリジナルロボットを製作し、刃の回転するカッターを使い上手に卵を割る工夫などを凝らしたもので、金本君は「県大会の実演時には卵が割れないなど失敗ばかりで落胆したが、優秀賞に選ばれた時は本当に嬉しかった。九州大会には完璧な状態で挑み、チームワークを大切にして全国大会を目指したい」などと意気込んでいる。
なお、A1部門で雲仙市・愛野中の「RY」が準優勝に輝き九州大会出場権を獲得したほか、A2部門で愛野中の「ブラックバス」と千々石中の「Destiny」がアイデア賞に輝いた。
[2008/11/26:島原新聞]
ラベル: 三会中学校, 島原市
ろくべえ大食い日本一に…田口さん「めっちゃ嬉しか」
南島原市の深江ふるさと伝承館を主会場に23日、第25回深江町産業まつり(同実行委員会主催)が行われ、深江町の郷土料理「ろくべえ」の大食い日本一決定戦などで盛り上がった。
決定戦には遠くは愛媛県など市内外から小学生の部に9人、一般の部に男女15人が出場。時折むせながら食べ続け、2分間で食べた量を競った結果、727グラムを平らげて一般男性の部で1位になった深江町の建設会社従業員、田口亮司さんが全部門で最高の総合優勝に輝き、「『日本一』認定証」と深江産米30キロを受け取って「応援のおかげです。めっちゃ嬉しい!」とニッコリ。
所属するバレーボールチーム「イージーライダー」をPRした布津町の山田真梨奈さんが女性の部で、深江小6年の田中泰心君が小学生の部でそれぞれ1位となった。
会場では深江太鼓の勇壮なバチさばき、チンドン屋やピエロによる大道芸が繰り広げられ、農産物加工品や商工業製品、新鮮な魚介類などの展示即売やろくべえの試食などが行われたほか、クルマエビや長崎牛の試食会に長蛇の列ができるほどにぎわっていた。
[2008/11/24:島原新聞]
ラベル: 南島原市, 深江町
11月の初霧氷は3年ぶり…寒波で平成新山も『初冠雪』
冬型の気圧配置が強まり急激な寒波が流れ込んだことで19日の島原半島は冬景色に。雲仙市の妙見岳(標高1333メートル)の山頂には今季初めて霧氷がついた。
雲仙ロープウェイによると、昨年の「初霧氷」は12月14日で、11月につくのは3年ぶり。前日からの雪混じりの雨が影響し、山頂西側の木々の枝に吹き付けられ、地元で「花ぼうろ」と呼ばれ親しまれている霧氷が冬景色を演出した。この日朝の仁田峠駅は0度の寒さだったという。
また平成新山(標高1482.7メートル)は「初冠雪」に見舞われた。平成新山ネイチャーセンターによると、昨年は12月30日だったそうで、40日ほど早い。
長崎海洋気象台発表によると、県南部の19日朝の最低気温は長崎市で5.5度などを記録。島原半島には強風注意報が出された。20日には冬型の気圧配置が次第に弱まるが、寒気の影響により曇りときどき雨か雪になるところが多くなる予報が出されており、山沿いを中心に積雪のおそれがあるため積雪や路面凍結による交通障害への注意を呼びかける。
[2008/11/20:島原新聞]
ラベル: 雲仙
盲導犬の育成に寄附…島原農高「農業祭」で募金
島原農高生活福祉科3年の市川貴代さんら農業クラブ役員5人が18日、盲導犬育成のために集めた募金1万7542円を、盲導犬「トゥインクル」と一緒に暮らす「ガイアの会」会長の吉田芳雄さんに寄附した。
以前からユニセフ募金には取り組んできたが、8、9日に開催した第56回「農業祭」で初めて取り組んだ。農業クラブ会長の市川さんは「予想以上に集まってちょっぴり感動している。もっと優秀な盲導犬が増えて、多くの人たちに不便ではない生活を送ってもらえたらいいな」と語った。
「金額ではなく気持ちが大事。事故がなく障がい者に優しいまちにつながることを願いたい」と吉田さん。募金は盲導犬を育成する団体に贈られることになっており、26日には生徒の善意に対する感謝状が届けられる。同校では今後も募金を続けてゆきたい、としている。
[2008/11/19:島原新聞]
ラベル: 島原市, 島原農業高校
災害の教訓を後世に…普賢岳噴火から丸18年、われん川周辺に彼岸花も
198年ぶりに噴火した平成2年の普賢岳噴火から17日で丸18年を迎えた。「平成噴火の日われん川再生行事」として「安中まちづくり推進協議会」(会長=大町辰朗氏)は前日の16日、島原市鎌田町で保存・活用している災害遺構の同川周辺の清掃活動などを行った。
噴火災害で土砂に埋まりながらも郷土に残った湧水や石垣・石畳などを地元住民が災害遺構として保存し続けている。水無川導流堤の砂防地にあり、災害前のふるさとを偲ぶ遺構として、また、復興再生を遂げた周辺住民が集う憩いの場として活用しているもの。同会では毎年、砂防施設の利活用と災害の体験を後世に伝えるため数年前から住民主導の再生行事に取り組み、清掃活動等を繰り広げている。
心配された前日からの雨はあがり、再生行事には子どもたちを含め地元住民、国・県・市の関係者ら約130人が参加した。
大町会長は「行政に遺構を整備してもらい、後世に残すため今後も除草・管理を行っていく。どうしてこうなったかを子どもたちに伝承する取り組みで、彼岸花の植栽もこれから年次計画で進めていく」とあいさつ。
渡部国交省雲仙復興事務所長は「われん川の保存については県・市のご理解ご支援のもと、地域と一体となり取り組んできた。島原半島は世界ジオパークの認定に向け取り組まれており、当地は島原湧水の重要ポイント。この清掃活動は良好な環境づくりにプラスとなる」と取り組みをたたえた。
休日を返上して参加した皆さんはこのあと、持ち寄った草刈り機や鎌など農機具を使い、川の周辺や堤の土手などに生い茂った雑草をきれいに刈り取った。
また、住民の発案でことしから、同川周辺に彼岸花を植栽する事業にも新たに着手した。「花の名所になるように - 」と、地元の古瀬育洋さんが中心となり進めてきたもので、島原半島内外の友人知人を頼って集めた2万個の球根を用意。子どもたちも加わり移植ごてを手に土を掘り起こし、30~40センチ間隔で同川周辺に一株ごと丁寧に植えつけた。
古瀬さんは「もっと増やしていけば毎年秋に真っ赤な花をつけ、郷土の季節の風物詩になる。住民がここでジョギングや散策をし、憩いの場となればわれん川一帯の利活用がさらに進む。これがひいては島原の観光の一助になれば - 」と期待を寄せた。彼岸花は来年秋、さっそく花をつけるという。
作業終了後はバーベキュー大会もあり、地域住民が和気あいあいと親交を深めた。
[2008/11/18:島原新聞]
ラベル: ジオパーク, 島原市
南有馬の民家で見つかる…『阿弥陀如来来迎図』自然石板碑、浄土宗関係の貴重な資料
世界遺産登録を目指す「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を構成する国指定史跡「原城跡」などがある南島原市の原城文化センターで15日、登録推進特別企画展「『有馬の城とキリシタン』~ゆずれないものを持った人々」が始まった。地元にまつわる貴重な関係資料が多数展示されており、キリスト教を受け入れる土壌がすでに醸成されていたことを示す浄土宗系関係資料としてこのほど発見された、有馬の「阿弥陀如来来迎図」自然石板碑の拓本も公開・展示されている。
同板碑は「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」が世界遺産暫定リストに登録されたことに伴う構成遺産の原城跡の周辺調査で確認された。大正時代に発行された原城跡パンフレットに「日之丸観音」と紹介され、近年はその所在等が分からなくなっていたものだが、今回の調査で同市南有馬町の民家にあることが分かり、県文化・スポーツ振興部文化振興課大石一久氏の協力のもと拓本を取り、それが観音菩薩像ではなく「阿弥陀如来来迎図」であることが判明した。
板碑は高さ約1メートル、幅約80センチの安山岩で、造立年は1533年(天文2年)。雲にのった阿弥陀如来単尊の来迎図で、その右側には「奉彫造八万四千本願主永秀」と書かれており、当時、同様の板碑造立が盛んだったことがうかがえる。
これによりキリシタン流入直前の16世紀前半から半ばにかけ浄土信仰が盛んで、しかもその対象者は上級者(禅宗)ではなく一般庶民の間で相当広まっていたと理解される。
また、浄土信仰を受け皿に、同じ「地獄」(インヘルノ)・「天国」(パライソ)の思想をもつキリシタンが一般庶民層に浸透していったものとみられ、それは布教長トルレスが1565年に口之津から発した「貴人は禅宗に帰依しているが、一般庶民は地獄・天国観をもつ教えを信じているからキリスト教を受け入れやすい」という書簡にも通じ、その結果として「有馬領域にキリスト教が広まった背景が分かってきた」もの。
文献上はキリシタン流入前後に浄土宗の寺院が有馬地方にあったことは示唆されていたが、同市教委では「キリシタン伝道期、また直前の当地の宗教事情を知るうえで貴重な文化財」としている。
特別企画展は26日まで開催。同板碑の拓本をはじめセミナリヨや天正遣欧使節、キリシタン墓碑など関係資料約100点を展示している。開館時間は午前9時~午後5時。22日午後1時からありえコレジヨホールで地域振興フォーラムin南島原「『有馬の城とキリシタン』~天正遣欧使節から殉教まで~」も開かれる。
[2008/11/16:島原新聞]
ラベル: 南島原市, 南有馬町
残さず食べて生き物に感謝…飼育を通じて命の大切さ、三会中と農高が取り組む
「ブタがいた教室」という映画が11月1日から公開されている。小学生がクラスでブタを飼育し「食べるか、食べないか」を真剣に語り合い、命と向き合う姿を描いた映画。1990年に大阪の小学校で実際に行われた実践教育を映画化したもので、93年にテレビのドキュメンタリー番組として放送された当時は反響が大きかったという。
同じような「命の教育」が、島原市で繰り広げられてきた。三会中と島原農高が取り組んできたニワトリの飼育を通じて命の尊さを体感する「市中・高教育交流事業」で、市教育委員会の2年目の取り組み。映画にならえば「ニワトリがいた教室」といったところか。"主演"は三会中の1年生53人と島原農高の動物飼育担当教諭の山田善光さん。"物語"は6月17日に始まった。
三会中の図書室で、生徒らは鶏卵を割らないように人工ふ化器に入れた。7月14日には13個の卵からヒヨコが生まれ、誕生に立ち会った生徒らは「かわいくてしかたない」と顔をほころばせた。8、10月は飼育場所の島原農高に通い、鶏舎の掃除や「えさやりの大変さ」なども体験しながら、ニワトリの成長を見守った。最後に食べることは決まっていた。生まれたニワトリと過ごした月日はわずか5か月 - すでに愛着がわいていた。
11月11日、最終講座が島原農高で始まった。山田教諭は早朝に、育ったニワトリの頚静脈を切り、血を全て抜いて毛をむしった鶏肉を準備。手羽先や手羽元などの部位に切り分けながら授業を進めた。「と殺」の様子を生徒らに直接見せることはなかったが、別のニワトリの写真を使って教えた。「ニワトリ」から「鶏肉」へショートカットして食卓に並ぶのではなく、その過程にも目を向けてほしいから。写真を見て驚きを隠せない生徒もいたが、真剣に聞き入った。
そんな生徒らに山田教諭は優しく語りかけた。「皆さんがふだん食べている豚肉や牛肉、小麦粉なども同じ生き物。人間は食べることで全ての生き物から命をもらっている。かわいがってきたヒナがいま、この姿になっているのはむごいと思うかも知れないけれど、しっかり考えて。人も動物も同じように血が流れている。だから友人や家族、みんなを大切にしてあげて」 - 。
生徒らはまな板にのった数切れの鶏肉にふれ、「まだ温かい」、「だって朝まで生きていたんだもんね」などと語りながら、チキンカレーの調理を始めた。酒井悠圭さんは「はじめはヒヨコがかわいくってしかたなくて。最後は食べるって分かっていたけれど、やっぱりちょっと悲しい。けれど、せっかくいただく命だから大事に食べたい。『人は多くの命をいただいて生きている』って学んだから、これからもそのことを考えながら食べたい」と語った。
出来上がったチキンカレーを生徒らはおいしそうにほおばった。おかわりをする男子も相次ぎ、鍋は次々に空っぽになった。「食べ物に感謝し、命を大切にしようと思えば、食べ残すことはないでしょうね」 - 山田教諭は嬉しそうにほほ笑んだ。
[2008/11/15:島原新聞]
ラベル: 三会中学校, 島原市, 島原農業高校
〃紅葉〃今が見頃!!
「そうだ、京都へ行こう」はJRが創り出した歴史的な名コピーだが、「京都」は余りに遠いので「雲仙」にとどめよう。連日、雲ひとつない〃日本晴れ〃が続いて、お山「雲仙」の紅葉が素晴らしい。誘われるままに「白雲の池」を訪ねると、その美しさに溜息がもれるほどだ。写真は12日に撮影。関係者によると、光線の都合で「午後からの方がお奨め」とか。

 [2008/11/14]
ラベル: 雲仙
「平和祈念之碑」が除幕…犠牲者の鎮魂と恒久平和を
島原市弁天町2丁目の霊丘神社境内に、先の大戦で祖国を守るために尽力した地元住民などが戦没者や原爆犠牲者などの御霊の鎮魂と、二度と悲惨な戦争が起こらないよう恒久平和の願いを込めて建立した「平和祈念之碑」の除幕式と天皇陛下即位19周年奉祝式典が12日に行われた。
石碑は、高さ1.8メートルの御影石と同市西町の松本香佳さんが寄附した高さ約60センチの自然石の土台からなり、森永石材店が製作し、軍人軍属恩給欠格者全国連盟の宮下創平会長が題字を揮毫(きごう)。軍人軍属恩給欠格者島原支部役員が発起人となって建立し、地元住民有志が皇居の清掃奉仕を行ってきた証の皇居奉仕団の石碑などの近くに設置した。
式には島原半島3市や福岡県などから約140人が出席し、金子副市長(吉岡市長代理)や?本県島原振興局長(金子知事代理)ら4人が除幕。金子副市長らは即位19周年を祝いながら「こんにちの平和は祖国の防衛にあたられた皆様やご家族のおかげ。平和の大切さを後世に伝えてゆく石碑は意義深いものになる」などと祝辞を述べ、宮下会長のメッセージが読み上げられたあと、主催者を代表し軍人軍属恩給欠格者長崎県連合会会長の元島和男さんが「石碑が平和運動の一助になり大きな役割を担うよう願いたい」などと謝辞を述べ、来年の即位20周年奉祝式典などへの協力も呼びかけた。
[2008/11/13:島原新聞]
ラベル: 島原市
「濠」が廻らされていた…守山大塚古墳発掘調査
古墳時代初期の四世紀に築造されたとされる雲仙市吾妻町の県内最大級の前方後円墳「守山大塚古墳」に、「濠(ほり)」が廻らされていた! 市道拡幅工事に伴い先月、発掘(試掘)調査を実施した同市教育委員会が11日(火)、報道陣対象の説明会を開き、発表した。
日本の古代史のなかで、古墳時代ほど不思議な時代はない。「一部の有力な学者とその学閥に支えられた高塚古墳の畿内発生説」が金科玉条的に信じ込まれ、こんにちに至るまで揺らいだことがないからだ。したがって畿内から遠く離れた九州、肥前地方で発見されたそれは、いかに畿内の影響を受けたかの説明で終始しているし、たとえ弥生時代との連続性があると見られる遺跡(古墳)でも、それが古墳時代前~中期と、勇気を持って比定する発掘担当者は皆無に等しい。
そんな中、雲仙市吾妻町の「守山大塚古墳」は異例の存在だ。全長約70メートルほどもあるその規模が県内最大級であるばかりか、築造年代が古墳時代初期の四世紀と、ほぼ確定しているからだ。
発見したのは、いま映画『まぼろしの邪馬台国』で話題に上がっている宮?康平・和子夫妻。「肥後の装飾古墳が畿内の影響を受けることなく九州で発生・発達し(た事実や)、(高塚古墳と)同じ内容の埋葬形式による弥生時代の墳墓は九州に発生した(ことを)と認めながら、突如として高塚古墳の発生のみを畿内におく」日本考古学会の偏見を指摘し、「かくなる上は自分で - 」と盲目の宮崎氏が妻とともに「かねて見当をつけていた」大塚古墳に出掛け、それと確認したものだった。
その後、正式な調査が実施され、昭和41年には古田正隆氏らの調査によって隣接する円墳と周辺の遺跡から弥生時代末期の遺物等々が出土。平成2年、県教育委員会が測量調査を実施した際にも、4世紀の土器も見つかり、同古墳が初期のものであることが判明した。
今回の調査の最大の収穫は、築造時の「葺石(ふきいし)」と見られる礫群(れきぐん)と、古墳周囲に廻らされていた「周溝(しゅうこう)」と考えられる深い落ち込みの跡の発見だ。葺石は、墳墓の盛り土の崩壊を防ぐため周囲の土手に石を張り詰めるもので、遺跡に近い試掘抗で1メートル余の深さに。数メートル離れたところでは深さ1.9メートルの部分で、いずれも崩れた礫群を確認。周溝の幅や大きさ等については(試掘の範囲が限られるため)確認までに至らなかった。
「周溝」は畿内に現存する大型前方後円墳の「濠」に相当すると見られ、宮?康平氏は、「弥生時代の地下式墳墓から方形周溝墓へ、そして前方後円墳や円墳などの高塚古墳へと移行する」と、弥生時代との連続性の中で説明している(『まぼろしの邪馬台国』314ページ)。
また、円筒埴輪の前段階である壷型埴輪(朝顔形埴輪)の祖形、壷形土器も(土器片が)出土。11日、報道陣に公開された。
この日、発掘を担当した同市教育委員会の辻田直人氏(主査)と埋蔵文化財整理担当職員・小野綾夏さんが現地を案内。辻田氏は一連の発掘状況を説明したあと、「前方後円墳の周溝が埋没した八世紀ごろ」の"井"の字が記された墨書土器を示し、「守山大塚古墳近辺に当時、郡衙(ぐんが)にかかわる遺跡が存在したことが窺われる。(大塚古墳)被葬者の末裔が奈良時代、郡衙にかかる遺跡を築いていったと想像される」と、その後の連続する歴史についても言及した。
「なお、一般市民対象の現地説明会が今月16日(日)午後1時半から開かれる(午後1時から受け付け)。駐車場は鶴田小学校体育館横。参加費無料。少雨決行。
[2008/11/12:島原新聞]
ラベル: 吾妻町, 雲仙市
有馬小に巨大ツリー…街路樹に1万6千個点灯
南島原市の有馬小グラウンドに立ち木としては"日本一クラス"の巨大ツリーとイルミネーション通りが登場。8日に点灯式があり、校庭の立ち木4本には1万個、県道30号などの街路樹計81本には1万6千個のイルミネーションがともった。
ツリーのイルミネーションは12年目、街路樹の"光の通り"は4年目の取り組みで、冬の風物詩としてすっかり定着している。同市ではこれまでに「よさこい北有馬祭り」や「日野江ひろば」など3つのイベントが行われていたが、昨年からは3者が一体となって市冬のお祭り実行委員会(長尾泰博会長)を組織し、イベントの一本化を図っている。
イルミネーションの飾りつけには実行委員会や中学生ボランティアなど若者から高齢者まで約60人が参加して10月31日から3日間にわたり発光ダイオードなどを飾りつけ、8日夜に有馬小6年の松本隆志君と北有馬中1年の武本洲君が電源スイッチをオン。"光の帯"でつながったイルミネーションツリーなどが夜空に浮かんだ。
イルミネーションの点灯は年末まで(午後6時~午後10時)。同実行委員会では12月20日に有馬小で、市に息づいてきたキリシタン文化を再現するイベント「フェスティビタス ナタリス2008」を開催し、約400年前の南蛮屏風を参考にした南蛮行列の再現などを繰り広げる。
[2008/11/12:島原新聞]
ラベル: 南島原市, 有馬小学校
島農「農業祭」きょうまで…勇壮な和太鼓で盛り上げ
島原農高の第56回農業祭が8日、始まった。9日まで(午前9時半~午後1時半)。
会場には生徒らが丹精込めて育てたりつくったりしたダイコンなどの野菜やシクラメンなどの花、ケーキやパンなどの加工品のほか、つきたてのもちやぜんざいなどのバザーもあり、多くの家族連れでにぎわい、売り切れの品も続出するほど。
また体育館前では今年5月から活動を始めた「島農和太鼓愛好会」が勇壮なバチさばきで盛り上げ、来場者から拍手を浴びた。
メンバーは食品科学科1年の坂本都妃(つき)さんら島原二中出身の1年生女子4人。太鼓はまったくの未経験だったが、先生の手づくり太鼓で練習を重ねて日々腕を磨き、和太鼓のコンクールに出場するなど精力的に活動を展開。「無心になれる」、「テンションがあがって気持ちいい」、「ストレス発散になる」などと魅力を語り、「まずは大会で成果を出して同好会に格上げしたい」と意気込んでいる。
9日もバチさばきを披露するほか、16日に島原文化会館大ホールである第29回市民音楽祭の邦楽の部ではトリを務める。
[2008/11/9:島原新聞]
ラベル: 島原市, 島原農業高校
城下ひなめぐりをPR…エコーはがき5万枚発行
島原市の早春の行事として定着してきた「島原城下ひなめぐり」をPRするエコーはがきが4日、発売された。
同市が広告主となり、通常より5円安い1枚45円で販売。エコノミーなうえ、やまびこのように広がるPR効果が期待できることから観光振興を目的に毎年発行している。
同ひなめぐりは来年1月23日から3月8日まで、市中心部で繰り広げられる催しで、早春の風物詩として定着しつつある。
歴史ある「しまばら押し絵雛」と代表的な菓子「桃カステラ」を紹介した同はがきは、市内のほか熊本・長崎両市内の郵便局で販売。
同市商工観光課では「ひなめぐりを広く県内外の皆さんに知っていただき、観光客に春先の島原を散策してもらい、集客を図りたい」としている。
[2008/11/8:島原新聞]
ラベル: 島原市
やっかいものを家畜飼料に…島農高社会動物部が1位、新たなアイデアで一石二鳥
やっかいものを資源として有効活用しようと、島原農高の社会動物部がエコの観点からあらたなアイデアを生み出した。注目したのは、河川周辺に繁殖し処分が面倒なイネ科の多年草「ダンチク」。これを家畜の飼料として活用することで飼料の経費削減と繁殖地の解消という一石二鳥の利を目指す。
同部はこれまで「ヤギ・ヒツジECOプロジェクト」の名称で、県島原振興局や地元建設業関係者と連携し、島原外港や島原海浜公園、島原市上折橋町の閉め切り堤の県有地3か所で、飼育しているヤギやヒツジを一定期間放牧し、繁殖した雑草を食べさせることで雑草処理費用の軽減を図る活動を続けてきた。アイデアは、そこから生まれた。つまり「繁殖した雑草を家畜の飼料として広く活用できれば、雑草繁殖地の解消と畜産農家の飼料経費削減につながるのでは - 」。
さっそく同市内の中尾川流域に繁殖したダンチクを使い実験をスタート。細かく刻んだ生のダンチクを密閉した容器の中で発酵させた飼料の一種サイレージとして飼育するヒツジに食べさせたところ、「食いつき」がよく、栄養価も高く、飼料として十分に使えることが分かったという。
現在、家畜飼料としてはデントコーンやソルゴーといった栽培の必要なものが主流だという。顧問の山田光善教諭は「河川周辺に自生しているダンチクを畜産農家自らが刈って発酵させ自家製サイレージをつくるようにすれば飼料経費削減につながり、機械を使わずエコ活動により河川環境の美化につながる」と期待を込める。今後、生徒らが地元の河川に繁殖したダンチクの伐採や飼料化、栄養成分の分析に取り組んでゆく。
7、8月に実施した中尾川流域でのヤギなどによる雑草処理作業とダンチクのサイレージ化については、社会動物部の生徒4人が11月1、2日に波佐見町総合文化会館で開かれた第8回九州「川」のワークショップin長崎・波佐見(同実行委員会主催)で発表した。高校や大学、行政機関や一般団体など40団体が川を使った地域活性化活動などを発表するなかで審査員の投票で1位になり、「知恵と勇気と希望と元気を与えるで賞」に輝いた。
生活福祉科2年の橋本千鶴さんは「ヤギ・ヒツジの力が評価されたことが嬉しい。受賞を機に取り組みをさらに進め、もっとエコにつなげてゆきたい」と喜びを語っていた。
[2008/11/6:島原新聞]
ラベル: 島原市, 島原農業高校
ファッションショーなど…盛大に島原商高文化祭『清羅祭』、多彩な発表 - 声援と拍手
島原商高(楠田恭子校長)の本年度文化祭「清羅祭」が10月31日、11月1日に同校などで開かれ、自作のウェディングドレスによるファッションショーなど特徴ある演出で盛り上げた。
初日は学校内で生徒らによる舞台発表や各クラスの展示、販売実習やバザーなどがあり、2日目は島原文化会館大ホールでバトントワリング部や吹奏楽部などの演奏が繰り広げられたのち、家政科の生徒を中心にしたファッションショーで会場は一気にヒートアップ!!
生徒らが型紙からつくり縫製するなどしたものばかりで、自作のワンピースやスーツ、浴衣などを着てノリの良いBGMにのってポーズをとったりダンスを踊ったりすると、会場からは声援や拍手が - 。会場のライトが消されブライダルソングが流れるなか、"人生初"のきらびやかなウェディングドレスに身を包んだ女子生徒2人が会場席の両脇から登場し、男性教員のエスコートにより舞台まで厳かに歩くと、盛大な"祝福"に包まれた。
制服のセーラー服にちなんだ名称の文化祭は毎年開催。全生徒約440人をはじめ保護者やOBらが「島商らしさ」あふれる発表などに見入っていた。
[2008/11/5:島原新聞]
ラベル: 島原商業高校, 島原市
花籠部屋の行司・木村さん…盛大に十両格昇進祝賀会、雲仙市章の装束で全国に
雲仙市吾妻町川床地区出身で大相撲・花籠部屋の行司「木村誠二」=本名・川原誠さん=が来年1月の初場所から十両格に昇進することが決まり、併せて「木村光之助」を襲名することになり、2日に同市瑞穂町の森田屋で祝賀会が開かれ、郷土出身行司の栄誉を盛大に祝福した。
悟さん・美枝子さんの3人きょうだいの長男として生まれた誠さんは平成3年3月に吾妻中を卒業後すぐに花籠部屋に入門して研さんを積み、平成11年から幕下格の行司を務めていたもので、このほど開かれた日本相撲協会の理事会において昇格が決定。今後、土俵での裁きのほかアナウンスの役割も担う。
新調した装束には市の許可を得てUの文字をかたどった市章が散りばめられており、大相撲のテレビ中継を通じて市出身者であることと雲仙市を全国にPR。さっそく袖を通して出席者にお披露目した川原さんは出席者に感謝を述べ、「市章に彩られた装束を光栄に思い、市内の方々の応援をありがたく思い、十両格の地位に恥じないよう頑張りたい」と、思いをあらたに。
祝賀会には師匠の花籠忠明さんや、同市瑞穂町西郷出身で花籠部屋力士の若肥前(本名・酒井兼敏さん)をはじめ、地元応援者や同級生など約340人が出席し、鏡開きなどをして盛大に祝福。
世話人代表の浦川康二さんが略歴などを紹介したあと「一心不乱に精進された成果だと心から喜びたい。市章の装束は市出身であること市の名前を全国に広めてくれるはず」、奥村市長は「努力の成果である昇格は市にとって朗報であり、郷土出身の一員としてさらなる精進を - 」と祝福し、花籠親方は「行事ひと筋17年。市を誇りに思っており、今後もさらなるご支援をお願いしたい」などと感謝を述べていた。
[2008/11/5:島原新聞]
ラベル: 吾妻町, 雲仙市
県民参加の森林づくり…一中3年の親子が植樹
島原一中の3年生約160人とその保護者約50人が1日、島原市南千本木町の垂木台地にふるさとの木ヤマボウシやクヌギなど5種約160本を植樹した。
3年生保護者代議員(片山弘子代表)が行う親子参加の学年行事として、森林の大切さなど環境について考えてもらうとともに、「子どもたちの成長とともに植えた木の成長も見守ろう」と、実施した「親子ウォーキング&植樹」。県が「ながさき森林環境税」を活用して植樹活動団体などに助成を行う「ながさき県民参加の森林づくり」公募事業(50件)の採択も受けた。
午前8時半、親子は「まゆやまロード」沿いの千本木湧水を出発し、爽やかな空気のなか約3キロ歩いて垂木台地森林公園に到着。県島原振興局林務課林業班の前田真二係長が貯水や土砂流出防止などの山林の機能について説明したあと、高さ約1?の苗を1人1本ずつ植えていった。
永友香菜さんと内中菜瑛さんは「朝のウォーキングは心地よかった。木が大きくなったら一緒に見に来ようね」と顔を見合わせてニッコリ。植えた木には千本木湧水でペットボトルに汲んだふるさとの湧き水を、たっぷりかけてあげていた。
[2008/11/2:島原新聞]
ラベル: 島原市, 第一中学校
独自のエコ活動を地域へ…国見高オリジナルマイバッグ、1000個制作して配布
国見高(青木英明校長)の学校所在の旧部落名にちなんだ文化祭「第42回星原(ほしわら)祭」が10月31日に行われ、レジ袋の代わりに買い物時に使ってもらうオリジナルのマイバッグが登場した。学校ぐるみで省エネ活動「E‐COST」に取り組む同校が独自のエコロジー活動の一環として、地域住民らに配布し、地域への普及を図る。
青、緑、ピンクの3色のナイロン製バッグは縦35センチ、横30センチで、交通安全に配慮した反射材で「KuNiMi」の文字やサッカーボールと地球を組み合わせたイラストをプリント。3年でサッカー部員の木下昴士郎君が「国見から環境活動を発信しよう」と、「Ku=工夫して」、「Ni=人間(仲間)が増えて」、「Mi=(省エネ活動が)未来につながるように」と願いを込めてデザインした。
バッグは1千個制作し、全生徒と教職員に配布したほか、文化祭ではスタンプラリーを行い、サッカーの選手数にちなんで11個スタンプを集めた住民にもプレゼント。11月の独自の「環境週間」中または12月上旬に、近隣のスーパー3店舗で生徒らが「エコ活動署名」運動を展開し、家庭での電気使用量を削減するなど身近な地球温暖化防止活動に取り組むことを誓った市民先着300人にバッグを無料で配布する。
一連の活動は、環境問題に関する県民のステップアップ運動を県が採択する平成20年度「+(プラス)エコ運動」の地域モデル事業(10事業)に選ばれており、E‐COSTの中心メンバー「環境づくり事務局」の生徒11人や教職員が中心となり、「エコを進めるみんなの手 手に手にバッグ マイバッグ」と命名して取り組み、学校のみならず地域への波及も図る。
署名活動などを展開する環境づくり事務局で2年の横田真央さんと中島汐理さんは「マイバッグを通じて活動を地域に広げてゆきたい」と語った。
[2008/11/1:島原新聞]
ラベル: 国見町, 国見高校, 雲仙市
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