南島原市深江町の大野木場小(渡邊林校長)の5年生14人が4日、災害学習に取り組んだ。同校は平成3年の雲仙・普賢岳噴火災害の火砕流で旧校舎などが被災した9月15日を、平成10年から「メモリアルデー」として災害継承の取り組みを続けており、今年は9月14日に同デー集会を開く。
災害学習は国土交通省雲仙復興事務所が協力。児童らは大野木場砂防みらい館を訪れ展示物や四階監視室を見学し、溶岩ドームが成長する様子など災害当時の映像を視聴したり、砂防工事や現在の山の状況を監視カメラで見学したり。火砕流や土石流が家屋を飲み込む瞬間の映像には悲鳴をあげる児童も。5年の長野真也君(11)は「火砕流のスピードや大きな石も流してしまう土石流の力強さはすごいと思った」と圧倒されっぱなしだった。
火砕流の脅威などを伝えた同事務所調査課の水田貴夫調査員は「210年前から何度も噴火が起きているが、火山は温泉などの恵みも与えてくれるため、火山と共存している。災害のことは皆さんが大きくなってから孫にも伝えてほしい」と呼びかけた。児童らはこの日学んだ成果を9月14日の集会で発表することにしている。
[2007/07/05:島原新聞]
ラベル: 南島原市, 大野木場小学校, 深江町